Yuji Abe
2025/05/20 20:18
先生の「喝」は、背中を押してくれる!?映画『かくかくしかじか』
『東京タラレバ娘』などで知られる東村アキコさんが、自身の原点を描いたこの作品。観る前から「心を揺さぶられるだろうな」と思っていたのですが、案の定、涙がにじむような素敵な映画でした。
物語は、美術を志す少女と、ちょっと暴力的だけど愛情深い美術の先生との交流を軸に進みます。
大泉洋さん演じる先生が、本当にハマっていました。最初はダウンタウンの「浜ちゃん?」と思うくらい勢いがすごくて(笑)。でも、その勢いの裏にある“本気で生徒を思う心”がジワジワと伝わってきて、気づけばすっかり先生の虜に。
印象的だったのは、「俺にはもう時間がないんだよ」というセリフ。
日々なんとなく過ごしてしまっている自分にとって、この一言は胸に刺さりました。
「やりたいことは、やれるうちに全力でやらないと」
そんな風に思わせてくれる、力のある言葉でした。
主人公を演じた永野芽郁さんも素晴らしくて、どこか真面目で一生懸命な雰囲気が東村アキコさんの若き日を感じさせてくれました。清潔感のあるたたずまいと、迷いながらも前に進む姿がとても魅力的でした。
この作品、夢に迷っている人や、かつて恩師に出会ったことがある人には、特に響くんじゃないかと思います。
映画というよりは、どこか身近な“再現ドラマ”のようなリアリティがありましたが、それがむしろ良くて、「これは私たちの日常の中にもある話なんだ」と思わせてくれました。
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