DISCASレビュー

2001年に公開された映画ですが、AIの発展が目覚ましい昨今だからこそ見て欲しい映画です。
未来を舞台として作品であり、主人公は子供型のロボット、デイビッドです。この作品のロボットはかなり優秀なAIを有しており、ほとんど人間と変わらない思考を持ちます。つまり主人公はロボットでありながら子供そのものなのです。
試験として息子が目覚めない状態にあるとある夫婦のもとに預けられ、母親から愛されるようになっていきます。しかし本物の息子が目覚めてからは母親は当然本物の息子を愛するようになるし息子の方もデイビッドに意地悪な態度を取ります。昔観た時は私も子供だったので「なんだこの嫌な奴」と思いましたが、大人になった今改めて観るとそりゃあ本物の息子からしたら面白くない存在だよなと理解しました。
前述したように優秀なAIを持っていますが、優秀すぎて本物の子供と遜色のないデイビッドは無知ゆえに騙され次第に母親からの信頼を失い、ある事故が原因で捨てられてしまいます。
捨てられた後は大人型のロボットや熊の玩具型のロボットと一緒に旅をすることになっていきます。
人間とは違う存在、作られた存在であるロボット達が主人公ですが、どこまでも親(人間)の愛を求める子供(ロボット)の物語だと私は思っています。
最後の展開は衝撃的なものではありましたし、本当にこれがデイビッドの求めていた愛なのかどうかという部分も個人的に気にはなりましたが、総合的にはとてもいい映画だったと思います。