DISCASレビュー

　ラフさん、センスのいい（？）チョイスですね。
　ティム・バートン監督のおもちゃ箱をひっくり返したような感覚が好きなジーサンです。最初に彼を知ったのが『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』でした。ジャックをはじめとするハロウィンの国の住民たちが愛おしかった。
　で、その後も『バットマン』シリーズとか『チャーリーとチョコレート工場』とか夢（悪夢？）にあふれた世界のとりこになって今に至ります。しかし、ＶＨＳ版でしたか、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』に同録されていた『フランケン・ウィニー』と『ヴィンセント』で彼の原点を見ることができます。
　特にヴィンセント・プライスに対する愛を吐露したと思われる『ヴィンセント』はディズニーで撮るにはあまりにダークに過ぎたのかもしれません。
　その後、様々な道をたどって本作に辿りついたのかもしれません。この頃には評価も定まったので自分の趣味を前面に押し出した映画を撮ることができたのだと思います。
　立体アニメの手触りにこだわるあまりＣＧで撮ったにもかかわらずパペット・アニメに見えるような加工を指示したという辺り、私の好きな少年の心を持った（そこには暗闇や残酷さも潜んでいます。）監督であります。