k.a
2025/07/27 22:04
ポーラX / サントラ 洋画オリジナル
「ポーラX」(1999年)のサウンドトラックは、レオス・カラックス監督のドラマ映画を彩るスコット・ウォーカーによるスコアと、ソニック・ユースやスモッグなどのアーティストによる楽曲が特徴。ハーマン・メルヴィルの「ピエール」を原作に、ギョーム・ドパルデュー演じるピエールが謎の女性イザベル(カテリーナ・ゴルベワ)に惹かれ破滅する物語を、ウォーカーの「The Time Is Out of Joint」「Light」「Meadow」などが暗く実験的な音で表現。アラブ風やインダストリアルな要素が、映画の狂気と官能を強調。ソニック・ユースの「Blink」やスモッグの「Extra Blues」は、前衛的なロックでピエールの内面の混乱を補完。パーセルやブラームスのクラシック曲も挿入され、ノルマンディの光と闇の対比を深める。全体として、映画の重厚で難解なテーマを音で体現した一枚だが、単体では抽象的で映画の文脈に依存する印象も。カラックスやアート映画のファンに最適。
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