DISCASレビュー

カッツ
2025/10/31 07:51

空気人形

是枝裕和監督による『空気人形』は、ペ・ドゥナと板尾創路主演の、静かで切ないファンタジー作品である。
レストランで接客業を営む孤独な男性が、ビニール製のラブドールに「望」と名付け、日々を共に過ごしている。ある日、そのラブドールが突然“心”を持ち、人間のように動き出す。
人間になった望を演じるのは韓国の女優ペ・ドゥナ。彼女は、無垢でありながらも繊細な感情を持ち始め、服を着て外の世界へと歩み出す。人々とのふれあいを通して、彼女は“生きる”ことの喜びと痛みを知っていく。
ラストでは、新しいラブドールに取って代わられた望が、ゴミ捨て場に捨てられてしまう。その場面は、存在の儚さと人間の孤独を象徴するようで、胸に深く残った。
ペ・ドゥナの体が非常に綺麗なのが印象的であった。

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