DISCASレビュー

【偶然？運命？ふたつの恋】

（2025年・日本・115分）
監督：草野翔吾　/　脚本：高橋泉　/　原案：中村航
 

いつもは、あらすじとか色々と書いてしまうのですが、本作は余計な情報は要らないと思うので、できるだけ簡単に感想だけ。

爆風スランプの「大きな玉ねぎの下で」がモチーフになっていますが、過去パート（1988～1989年）で流れるのは爆風スランプの曲で、現代パート（2024年）ではA-ri（asmi）が歌っています。
過去パートでは文通だけど、現代パートでは交換日記（もどき）
どちらも手紙や日記を交換している相手を知らない。会ったこともない。というのがもどかしい様でいて、それが逆に恋心を育てていくみたいな感じでしょうか。

人との出会いも就職も、何なら生まれて来たことでさえ「偶然」なのだと、面倒臭いことばかり言っている主人公の丈琉（たける/神尾風珠）ですが、ヒロインの美優（桜田ひより）は「生まれちゃったなら生きちゃおうよ」と言います。
この世は色んな偶然に満ちているけれど、実際にはいくつもの選択と決断をしてきた結果なのだということも語られます。

♪九段坂の駅をおりて坂道を…
ここのパートが好きです。
爆風スランプが歌うと、切ないながらも前のめりな気持ちが伝わって来ます。
今回、初めて聞いたasmiさんですが、ちょっとchara風な歌い方でしっとりした感じです。
胸キュンの感じ、思い出しました。