ストーリー

「氷の微笑」（1992年）のサウンドトラックは、ポール・バーホーベン監督のエロティック・スリラーを彩るジェリー・ゴールドスミスの不穏で魅惑的なスコアが特徴。マイケル・ダグラスとシャロン・ストーン演じる刑事と容疑者の危険な駆け引きを、うねるようなストリングスと低音の響きがミステリアスに表現。「Main Title - Theme from Basic Instinct」は、妖艶かつ緊張感あるメロディで映画の核心を捉え、尋問シーンやサスペンスの展開を強調。バーナード・ハーマンを思わせるサイコスリラー風の音作りは、物語の心理的な緊迫感を増幅する。トランペットが印象的な「Night Life」や「Crossed Legs」も、ニックの葛藤とキャサリンの誘惑を効果的に演出。全体として、映画の官能的でダークな雰囲気を音で体現した名盤だが、単体ではやや映画の文脈に依存する印象も。スリラー愛好家やゴールドスミスのファンに強く響く一枚。