警察署長ジェッシイ・ストーン 湖水に消える
【ジェッシイの優しさと冷酷の二面性】
(2006年・米・87分・TV映画)
監督:ロバート・ハーモン
原題:JESSE STONE: DEATH IN PARADISE
原作:ロバート・B・パーカー『ジェッシイ・ストーン・シリーズ』の第4作目
マサチューセッツ州の郊外の架空の町パラダイスが舞台。
冒頭から衝撃的な映像にビビる。町の湖畔で身元不明の少女の腐乱死体が発見されたのだ。(日本の映像ではこんな生々しい遺体は見せないと思う。しかもTV映画なのに。)
この町の警察署長ジェッシイ(トム・セレック)は、部下のスーツ(コール・サダス)と共に手掛りを探し、入念に捜査を進めて行く。検死の結果、遺体は推定年齢14歳の少女で、妊娠していたことが分かる。
学校関係者を当たると、彼女はハイスクールを中退し、今は家出していて行方不明のビリイ・ビショップであると判明した。
当初は、この少女が誰とでも関係を持つような子で成績も悪かったという証言を得ていたが、ここの学校に転校してくる前は成績優秀な真面目な子だったことが分かってくる。この町で一体何があって少女を変えてしまったのか?ジェッシイは他の少女失踪事件との関連から、ある組織の存在に気づくのだった。
ビリイ・ビショップの事件の他に起きていたのは、夫の暴力に耐えかねて離婚を決意した妻を人質にした立てこもり事件だった。現場となったスーパーにジェッシイとスーツが駆けつけたが、その夫は銃を持っていたので、夫が発砲した際には彼を撃ち殺しても構わないとジェッシイはスーツに指示を出していた。
銃社会なので、銃には銃でしか対応出来ないのかもしれないが、今作においてジェッシイは二つの事件の両方で大立ち回りをすることになった。
事件は解決したものの、立てこもり事件でスーツは銃弾を頭部に受け意識不明の重体になってしまう。
過去作において、前警察署長が殺害され、次にジェッシイの恋人が殺害された。今度はスーツまでも・・・と、重苦しい空気に包まれた。婦警のモリ―(ヴィオラ・デイヴィス)が懸命にスーツに話しかける。交替するジェッシイにも声を掛けてやって欲しいと訴える。(こちらのシリーズの方がずっとマイルドだけど、「特捜部Q」に似てると思う。)
苦手だったジェッシイの口の周りの髭にも見慣れて来た。頭髪にも髭にも白いものが混じり始めて、髭が目立たなくなってきたせいかもしれない。
ジェッシイは確かに魅力的ではあるけれど、本作に登場の女性たちが積極的で驚いてしまう。別れた妻と未だに電話で話すのもとても妙な感じだ。その元妻の勧めでジェッシイはカウンセリングを受けることになった。その担当医が元警察官だったというのも興味深く、今後ジェッシイにどんな効果をもたらすのだろうか?
ビリイ・ビショップの事件でジェッシイが彼女の変化の要因について質問した。その答えが「性的いたずら」と核心を突いていたのだ。
次を観るのが楽しみだけど、スーツがどうなっているのかがとても心配。