DISCASレビュー

カッツ
2025/10/23 07:28

レディーマクベス

19世紀のイギリス、封建的で閉鎖的な空気が色濃く残る時代。裕福な商家に嫁いだマクベス夫人は、夫からの愛情を受けることもなく、息の詰まるような日々を送っていた。そんな中、ふとしたきっかけで使用人の青年と関係を持ち、彼女の内に秘められていた欲望と衝動が次第にあらわになっていく。
作品全体を通して、当時の社会の抑圧的な空気が巧みに描かれており、女性の自由や愛への渇望が静かに、しかし確かに浮かび上がってくる。マクベス夫人の行動は決して肯定されるべきものではないかもしれないが、彼女の孤独や閉塞感には共感を覚えずにはいられなかった。
 

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