悪魔の手毬唄(1977)
悪魔の手毬唄
1977年 東宝 劇場公開:1977年4月2日
スタッフ 監督:市川崑 脚本:久里子亭 原作:横溝正史 製作:田中収、市川崑
キャスト 石坂浩二、岸恵子、北公次、永島暎子、高橋洋子、永野裕紀子、仁科明子、渡辺美佐子、
草笛光子、山岡久乃、中村伸郎、頭師孝雄、原ひさ子、川口節子、潮哲也、辰巳柳太郎、
大羽五郎、永野裕紀子、富田恵子、加藤武、大滝秀治、林美智子、岡本信人、小林昭二、
白石加代子、三木のり平、常田富士男、辻萬長、若山富三郎 ほか
古い因襲に縛られ、文明社会から隔離された岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村(オニコベムラ)。青池歌名雄は、葡萄酒工場に勤める青年。歌名雄には由良泰子という恋人がおり、仁礼文子もまた、歌名雄が好きであった。この由良家と仁礼家は、昔から村を二分する二大勢力であった。しかし、二十年前に、恩田という詐欺師にだまされ、それ以来由良家の、勢いはとまってしまい、逆に仁礼家が前にもまして強くなった。その時、亀の湯の源治郎、つまり歌名雄の父親が判別のつかない死体でみつかった。この事件を今も自分の執念で追いかけているのが磯川警部。磯川は、ナゾをとくために、金田一耕助に調査を依頼する。金田一は、最初に恩田と特にかかわりがあった多々良放庵に会う。その頃、村では大騒ぎ。というのも、別所千恵が、今では人気歌手・大空ゆかりとなり、今日はその千恵の里帰りの日であった。その晩、千恵の歓迎会の時に、第一の殺人事件が起きた。

犬神家の一族のヒットを受けて、東宝はシリーズ化を狙って、急遽、続編の企画を決定し、前作とは異なり自社製作を目指した。前作で監督を担当した市川崑にも声がかかり、監督辞退を考えていた市川は、妻で元脚本家の和田夏十の助言もあって監督を続投することになった。原作の選定は芸苑社の市川喜一が行い、題名が良いという理由で本作に決まった。市川崑は前作とは作品の雰囲気を変えることを提案し、洋画『グランド・ホテル』のように物語を絞る方向でシナリオが作られた。ロケ地は山梨県で撮影されたが、日本列島改造論に湧いた地方都市は開発が進んでおり、撮影現場では、アスファルト道路に砂を撒いて砂利道を造ったり、コンクリート電柱を杉皮で巻き、現行のトランスにもカバーを被せて木製電柱を再現したりと、原作の昭和20年代に世界観を合わせる試みが幾度も行われた。当時、東映の任侠映画の看板スターだった若山富三郎は、本作のようなキャラクターを演じるのは初めてだった。しかし、監督の市川や、金田一役の石坂浩二との呼吸は噛み合い、市川も若山を気に入って、後に監督や演出を担当する映画やテレビに出演させるようになった。
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投稿を表示小学生の時に見た時のトラウマにでしょうか。
今だに怖い映画といえば横溝正史です。
今年ようやく再度見る事が出来ました。