村松健太郎
2024/04/20 09:39
久しぶりに突き放された映画『悪は存在しない』
『ドライブ・マイ・カー』でアカデミー国際長編映画賞、カンヌ国際映画祭脚本賞、『偶然と想像』でベルリン国際映画祭銀熊賞(審査員グランプリ)を受賞した濱口竜介監督が、カンヌ、ベルリンと並ぶ世界3大映画祭のベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)受賞を果たした最新作。
「ドライブ・マイ・カー」でもタッグを組んだ音楽家・シンガーソングライターの石橋英子と濱口監督による共同企画として誕生した一本。
久しぶりに突き放されて終わる映画でした。いつの頃から伏線や描写は回収されるものということが決まりごとの様になっていましたが、こういう映画もあっていいんだよなと改めて思わせてくれる一本でした。
全編に渡って映し出される自然の雄大さ、美しさが非常に映えて見えて、その分、そこに登場する人間の小ささ、行いの些末さを感じさせる形になっています。見た人同士でいろいろと意見交換がしたくなる一本です。
コメントする