DISCASレビュー

映画『バッドムーン 番犬vs狼男』（1996年、エリック・レッド監督、マイケル・パレ主演、原題：Bad Moon）は、B級ホラーアクション。写真家のテッド（マイケル・パレ）がネパールのジャングルで恋人と取材中、狼男に襲われ彼女は惨殺、自身も感染。帰国後、姉ジャネット（マリエル・ヘミングウェイ）と甥フレッド（メイソン・ギャンブル）、飼い犬ソー（ジャーマンシェパード）と暮らすが、満月になると狼男に変身し惨殺事件を引き起こす。ソーはテッドの正体に気づき、家族を守るため一匹で戦う。ソーの忠義と狼男との壮絶な対決が最大の見どころで、スティーブ・ジョンソンの特殊効果によるゴア描写や狼男の造形が秀逸。『ヒッチャー』の脚本家レッドらしい緊張感ある演出だが、ストーリーの単純さやテッドの動機の薄さが指摘される。