不死身の警察官
不死身の警察官
ただのしがない現場の警察官。
・・・のはずが、とんでもないパイタリティと生命力と不屈の精神、そして、規格外の能力と行動力で、強大な悪や、最凶なテロリスト集団の陰謀と暴挙に巻き込まれながら(というかたまに自ら首を突っ込んで)、想定外に場を荒らしまくりながら、ほぼほぼ体1つで相手の大将首を取ってしまう、屈強で不死身とも思える本来は現場の“不死身の”警察官。
セオリー通りの捜査方法、上下関係、当局の組織系統、一切お構いなし。
彼らの“正義”と犯人逮捕(駆逐?)に“安全安心”なし。
相手側の計画をすべて破綻させて台無しにする3人の“不死身の警察官”をご紹介。
エントリーNo.1:マーティン・リッグス刑事
↑この予告編、歴史を感じるし、予告編として面白い。「“究極”はもう古い!今年の夏は、“リーサル”だ!」って・・・。笑
主演:メル・ギブソン
作品:『リーサル・ウェポン』シリーズ
『リーサル・ウェポン』シリーズに出てくるLAの警察官。
もともとダニー・グローヴァー演じるロジャー・マータフの捜査一課に薬物対策課から異動でやってくる刑事。マーティンはベトナム戦争で特殊部隊で幾度と死線をくぐり抜けて来た強者だが、数年前に最愛の妻を事故で亡くし、精神的に情緒不安定。
拳銃や格闘のスキルがあるだけに、そのスキルを“自暴自棄”で爆発させがちの爆弾刑事。
この作品自体は王道の“バディームービー”。
だいたいいつもマーティンが縦横無尽、傍若無人にぶっ込み、マータフが「おいおい!やばいって!バカ!やめろって・・・・お、お、おーーーーい!」と諫める、いや、諦める。
だけど諫めようが、抑えようが、留まることを知らないマーティン・リッグス刑事。シリーズは4作まで続くほど、破天荒さが止まらない不死身の警官。
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エントリーNo.2:アレックス・マーフィ巡査
↑おい、この予告編、『リーサル・ウェポン』と同じ人が作ってるんじゃないのか!?っていう意味で続けて観るとさらに面白い。笑
主演:ピーター・ウェラー
作品:『ロボコップ』シリーズ
『ロボコップ』シリーズ。後に同名タイトルでリメイクもされている作品。
近未来のデトロイト。とある企業の民営化で管理体制が酷くなっている警察組織。警察官たちもその待遇にストライキを起こそうとする機運になっていく中、犯罪を取り締まるロボット警官の開発が進む。
そんな中、デトロイト市警に配属されたばかりのアレックス・マーフィ巡査は犯人逮捕中に反撃に遭い殺されてしまう。
この一連の2つの出来事のタイミングが良くも悪くも重なり「ロボコップ」が誕生。
そのロボコップは死んだマーフィの体の一部が利用され完成させられた“ロボ”の“警官”だった。
“不死身”という意味では、マーフィは一度死んでいるが、“ロボ”で復活を遂げた、という意味で不死身。
しかし、根幹は“ロボ”なので、人間としての性格や倫理観、尊厳がない機械的な捜査ロボから始まる。が、体の一部が活用されていることから生前のアレックス・マーフィ巡査としての記憶が断片的に瞬間的に顕在化したりする。
もう“ロボ”という時点でもはや人にあらずの規格外の装甲とパワーを持つ不死身の警官。
そして“ロボ”であるが故の人間味に触れていくドラマがあり、逆説的に人間本来の尊厳や倫理観がフォーカスされるシリーズ。
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エントリーNo.3:ジョン・マクレーン刑事
↑前からよく思ってましたけど、昔のアクション映画の予告編って“全部見せ過ぎ”ですよね。“ネタバレ”クラスの予告編をどうぞ。笑
主演:ブルース・ウィリス
作品:『ダイ・ハード』シリーズ
定番中の定番、警察アクション映画『ダイ・ハード』シリーズより。
この人を差し置いてこのコラムは成り立たない、と言っても良い。ただただ妻に会って、クリスマスを楽しみたかった休暇中の刑事、ジョン・マクレーン。
マクレーン自体はニューヨーク市警の刑事なのに、そんなこんなで出先のロサンゼルスでテロリスト集団の立て籠もり事件に遭遇してしまうという天賦の才、いや、“ツキのない男”。故に、“自分の管轄外”、且つ、“たった1人”で高層ビル内でテロリスト集団を相手に大立ち回りで、躍動する。
この後、シリーズは5作品まで続くほど彼の活躍が大人気に。
シリーズ3作品以降は、そんな彼にも行きずりの“相棒”みたいな人物も現れ、やや“バディ”の様相もあるが、基本的にはいつもいつも「どうして俺なんだよ」からの「え、えぇぇぇい!やったわるわ!もうどうなっても知らん!やぶれかぶれや!うぉぉぉぉぉ!」で恐るべき行動力を見せつける。
どんなに窮地で危険な孤軍奮闘であっても、嫌々ながら、絶対に諦めず、絶対に一矢報いないと気が済まない“不屈の精神”を地でいく不死身の警官
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“不死身の警察官”、他にもまだまだ殿堂入りレベルで名物キャラがいる。
今回紹介した80年代~90年代ぐらいの“不死身の警察官”は、成行き的に巻き込まれながら反骨精神で結果的に“不死身”になるケースが多い。
いわゆる二枚目的なスマートに事件を解決するカッコ良さよりも、叩き上げ、成り上がり、武骨な男臭さと行動力がウリ。
自分たちも絶対に無傷では終わらないが、結果的にほぼほぼ検挙率100%と言って良い“不死身の警察官”。
彼らを怒らせたらテロリストであろうが、無差別殺人犯であろうが、宇宙からの征服者であろうが、心した方が良い。
<完>
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示初めましてさっちゃんと申します。
いいですね。昔から三大〇〇というのは興味を惹くものがありますが刑事ものの全盛期である70年代から80年代の中でも白眉と言える作品を取り上げておられますね。
ところで、この3作品に共通する要素があるのはご存知でしょうか。それは主人公の愛用(?)する拳銃です。全てイタリアのベレッタ製なのです。特に『リーサル・ウェポン』と『ダイ・ハード』はともにベレッタM92FSなのです。これは映画公開の少し前に米軍制式拳銃M9として採用されたもので当時のアメリカでは流行ってたんでしょうね。まぁ、マクレーンはあとでSIGに宗旨替えするんですけど。
そして『ロボコップ』はオートナインというM92FSをベースにした改造銃をフルオートでぶっ放しておりました。
この3人、不死身とはいえ危機がないと物語が盛り上がらないので、この危ないという場面、それぞれに工夫されています。特にロボット(正確に言うとサイボーグだと思いますが、それも微妙かな?)ゆえ不死身なロボコップ(=マーフィ)にはコブラ砲というのが出てきますが、これはバーレットという50口径重機関銃弾を使う長距離狙撃銃をベースにしたものです。
何だか、銃器の解説ばかりですが、どの映画も語り出すと切りがない見せ場があります。特に『ダイ・ハード』は伏線の回収の手本みたいな作品ですし、クライマックスの敵ボスとの対決は『真昼の決闘』へのオマージュが素晴らしい(これはテレビを含めて何回目かにやっと気がつきました。)とか語るべき要素にあふれた作品でしたね。
何だか勝手なことを書き散らして失礼しました。これからもよろしくお願いします。