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spy master
2025/11/30 21:12

映画『ロスト・フライト』~加速する緊張感!世界最悪の島からの脱出を描く壮絶な航空サバイバル~

●概要

悪天候によって反政府ゲリラが支配するフィリピン・ホロ島に不時着を余儀なくされた旅客機の機長が同乗していた凶悪な犯罪者と手を組んで乗客と共に島からの脱出を図る緊張感に満ちた壮絶な航空サバイバル・パニック。映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』で最強のシークレット・サーヴィスを演じたジェラルド・バトラーが乗員と乗客の命を守ろうと奮闘する旅客機の機長を熱演。

『アサルト13 要塞警察』と『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男』で知られるジャン=フランソワ・リシェが監督を務めた。

(c)2022 Plane Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

●About the Movie

新年早々、悪天候が予想される中で東京を経由してシンガポールからホノルルへ飛ぶという難しいフライトに臨むことなったブロディ・トランス機長。彼はホノルルで暮らす愛娘との久しぶりの再会を楽しみにしていた。

しかし、彼が操縦桿を握るブレイザー119便が離陸する直前、護送中の凶悪な犯罪者ルイス・ガスパールが搭乗するという予想外の暗雲が立ち込めてきた。

かつてイギリス空軍に所属し、大手航空会社にも所属していた実力派の機長トランスは順調なフライトと迎えたかに思えたが、フィリピン沖上空で突然激しい嵐と落雷に見舞われてしまい、電気系統が停止。通信も途絶えた状況の中でトランス機長はブレイザー119便の着水の準備寸前で目の前に見えた孤島に奇跡的に不時着した。

トランス機長以下17名の乗客と乗員は一命を取り留めたが、彼らが不時着した場所は凶暴な反政府ゲリラが支配し、世界最悪の無法地帯と呼ばれるフィリピン・ホロ島だった。

●映画評

航空パニックと世界最悪の無法地帯からの脱出が融合した緊張感満点のサバイバルアクションを味わえる作品である。主演を務めたのはスコットランド出身の俳優ジェラルド・バトラーだ。身長188センチ、厚い胸板と大きな背中、野性味あふれる顔立ちに優しい目をしたバトラーが演じているのは元イギリス空軍に所属していた経歴を持つ機長だ。この機長がとにかく格好いい。悪天候によってフィリピン・ホロ島という世界最悪の無法地帯に不時着を余儀なくされながらも、乗客と乗員を守るために命を懸けて反政府ゲリラに立ち向かうからだ。

映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』でもアメリカ政府の中枢ホワイトハウスを占拠したテロリストに立ち向かう最強のシークレット・サーヴィスを演じていたバトラーだけに、本作『ロスト・フライト』でも勇敢な姿を見せてくれる。極端な比較かもしれないが、変幻自在の演技派俳優ロバート・デ・ニーロ、アレック・ギネスのような俳優ではない。お世辞にも表情豊かな演技を見せているとは言えないジェラルド・バトラーだが、不思議と彼がスクリーンに登場するだけで安心感がある。頼りになる強い男である。

極限状況の中で生き残るために旅客機に同乗した凶悪な犯罪者と手を組む設定も興味深い。口数が少ない凶悪犯と手を組んで良いのか? 本当に犯罪者なのか? 自身が極限状況に置かれたらどうするのか? 単なるアクション映画ではない複雑な要素を持っている。

この映画は観るだけでお腹がいっぱいになる。フランス料理のフルコースを味わった後に、ロッシーニ(牛フィレ肉の上にフォアグラとトリュフを載せた料理)と海鮮丼も食べたような気持ちになってくる。

(c)2022 Plane Film Holdings, LLC. All Rights Reserved.

●豆知識

映画に登場するホロ島はフィリピン南部スールー諸島の中央に位置する火山性の島である。面積は約869平方キロメートルで、人口は約53万人である。この島にはイスラム過激派組織「アブ・サヤフ」の拠点があり、世界最悪の無法地帯と呼ばれている。

●映画『ロスト・フライト』予告

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