「DUNE 砂の惑星 PART2」に関わる過去作紹介
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ティモシー・シャラメ主演のSF超大作「デューン 砂の惑星」、いよいよPART2が公開です。
予習に…あるいは映画を観た後の興奮が収まらない人に、「デューン」過去の映像作品を紹介します。
とはいえ予習としては、観るべきなのは1つだけ。
「DUNE/デューン 砂の惑星」(2020)
だけで十分です。
デューンの原作はフランク・ハーバートが1965年に発表したSF小説「砂の惑星(DUNE)」。
上記の2020年の映画は、原作小説の前半部分の映画化です。
PART1とPART2は2つで1つ。もともと1つの物語を分割したものなので、2本合わせて初めて完成する物語と言えます。
2本に分かれてるのはむしろ時間的な制約によるものに過ぎない…とも言えるので、この機会にPART1とPART2を続けて観るのが、本来の正しい鑑賞法とも言えるんじゃないでしょうか!
1965年の発表以来「砂の惑星」は多くの人々を魅了し、影響を与えてきましたが、その壮大な世界観から映像化はなかなかされませんでした。
1984年、ついに発表されたのが、「ブルーベルベット」「ツインピークス」などでおなじみのカルト映画監督デイヴィッド・リンチによる、
「デューン/砂の惑星」(1984)
カイル・マクラクラン主演、TOTOとブライアン・イーノ音楽によるなかなかのSF大作なのですが、何しろ今回2本に分けている長大な物語を1本にまとめているので、かなり駆け足。
特に後半はダイジェスト感が強くて、一般的な評価はあまり高くない作品です。
…なのだけど! 個人的には、割と好きな作品なんですよね。
リンチの得意とする「醜悪なものに美を見出す」ダークでマニアックな絵作りが全編にわたっていて。
ストーリーはさておき、ビジュアルに注目していくとすごく気持ちいい作品です。ぜひ再評価を!
8月に、4Kリマスター版が劇場公開されることも決まった模様。ぜひ多くの人に見て欲しい!
実は「デューン」はリンチ以前に、映画化が計画されたことがあります。
計画したのは「エル・トポ」「リアリティのダンス」などの超カルト監督アレハンドロ・ホドロフスキー。
壮大なビジョンを描いたあげく実現しなかったのですが、その完成しなかった映画のメイキングを追いかけたドキュメンタリーが
「ホドロフスキーのDUNE」(2013)
です。
ずーっと「存在しない映画」について語っているんですけどね。その誇大妄想的な超壮大なビジョンがめっちゃ面白いです。
集めたスタッフは「エイリアン」のダン・オバノンやH・R・ギーガー、「ブレードランナー」のメビウス、プログレの大物ピンク・フロイドなど。
声をかけたキャストはミック・ジャガーやオーソン・ウェルズ、芸術家のサルバドール・ダリ。
上映時間は12時間とも、20時間とも…。
まあ、実現しても相当にシュールな映画になっただろうと思いますが。
それほどまでに構想がぶっ飛んでしまうほどのエネルギーとパワーが「デューン」にはあるということですね。
というわけで、「デューン」の壮大さに魅了された人は、さらに上のような映画にも挑戦してみてはいかがでしょう。
そしてその先は、原作小説の奥深い世界にも…。
PART2のガイドとして、DUNE設定の簡単な紹介はこちらをどうぞ!