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私の好きな映画

「葬送のフリーレン」はアニメで詩情を描く

葬送

これが読めない人は読んでヾ(゚д゚ll)

葬送(そうそう)が読めたらもうこの作品は知っているだろう、ということで

知らない人にはこの詩情、慕情、を余韻とともに描いた切り口のファンタジーを

知ってほしい。

 

マンガ大賞2021を獲っているので確度の高い作品(マンガ大賞は本当にハズレなし)。私ももう、漫画で読んでいるのだけれど、

このコラムで心が動いたなら1巻あるいはアニメ初回だけでも触れてほしい。

 

ドラクエのような勇者一行が魔王を倒し、

その後の長い人生を人間の100倍以上生きる種族エルフの視点から描くという話。

 

映画コラムニスト「シネマニスト」としては金曜ロードショーで

初回スペシャルとして放映したことから取り上げました。

(金ローも最近はやり口がおもしろい)

 

見た目の変わらぬエルフは冒険の勇者が老い、死んでいくのを見送る。

その時に、ふと気づく。

 

人間の寿命は短いことを知りながら、

なぜあなたのことをこんなに知らないのか、

知ろうとしなかったのか、

 

そこで初めて涙を流す、静かな入りが実に秀逸で温かい。

 

人間の暮らしも同じ。

職場の仲間、学校の仲間、短い付き合いなら、知っても知らなくても同じなのか?

 

エルフは勇者たち仲間が好きだったものを散策し、

ただ生きるだけの命から、何かに向かう人生を知る。

 

この設定の理由づけが絶妙なのでエルフ「フリーレン」の無感動な塩対応が

自然で、小さな心の揺れ動きが伝わるように

 

間と余韻を使っているのが実に良いのだ。

 

意味のない魔法を集めているエルフなのだが(魔法使いとしては超絶強い)

葡萄を酸っぱくする魔法、という意味のないワードが

 

が実は仲間のドワーフが好きなものが葡萄で、酸っぱいほど良いという変わり者。

 

という小さな伏線があったりする。

名作ヴァイオレット・エヴァーガーデンのような温かい気持ちと世界に浸ることができる超名作に思えた。(音楽はなんとヴァイオレット・エヴァーガーデンのEvan Call担当)

 

漫画で先まで辿ると、すごーくバトルものになっていった記憶があるんだけれど、

長い長い人生、

 

その少しの時間でしかない、今や、あの時、というものを慈しみ

人生の意味を考えさせてくれる詩情が描かれた、作品である。

 

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ダメ沢直樹でした

 

ダメ沢直樹のコラム

 

 

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