DISCASレビュー

カッツ
2025/12/19 07:34

グランド・ブダペスト・ホテル

2014年/監督:ウェス・アンダーソン

本作は、ドイツとアメリカの合作によるドラメディ(コメディ・ドラマ)映画であり、ヨーロッパの架空の国にある高級ホテルを舞台に、カリスマ的なコンシェルジュと若いベルボーイの交流を描いている。

物語の筋は一見すると複雑で、理解しづらい部分もある。むしろストーリー以上に印象に残るのは、ホテルを中心とした舞台設定と映像美である。ヨーロッパのどこかを思わせる架空の国に建つ豪奢なホテルは、現実感よりも幻想的な雰囲気を漂わせ、観る者を異世界へと誘う。

何よりも特筆すべきは映像の美しさだ。どの場面を切り取っても一枚の絵画のようであり、色彩や構図の緻密さが作品全体を芸術的な域へと押し上げている。ストーリーの理解を超えて、映像そのものを堪能する映画として強い魅力を放っている。

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