カッツ
2025/11/08 07:35
クイルズ
2000年製作の映画『クイルズ』は、フランスの貴族であり作家でもあったマルキ・ド・サド侯爵の晩年を描いた作品である。主演はジェフリー・ラッシュ、ケイト・ウィンスレット。猥褻な文書を書いたとしてナポレオンの命令で精神病院に収監されたサドが、どんな状況でも執筆を続けようとする執念が圧巻である。
“サディズム”の語源にもなった彼の名は、欲望と表現の自由の象徴として、今なお議論の的となっている。映画では、彼の過激な思想や文章が社会に与える影響と、それを封じ込めようとする権力との対立が描かれている。
ケイト・ウィンスレットは、精神病院でサドに仕える若き小間使いマドレーヌを演じており、彼女の純粋さと好奇心が、サドとの関係に複雑な感情をもたらす。マドレーヌは、サドの文章を外部に持ち出す役割を担いながら、次第に彼の思想に惹かれていく
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