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DISCASレビュー

椿五十郎 バッジ画像
2024/07/24 18:24

驚異のディザスタームービー 『地震列島』

皆さんこんにちは

椿です

 

ここのところの酷暑にゲリラ豪雨・・・。

地球の環境がいよいよもっておかしくなってきているような気がするのは気のせいでしょうか?

 

そして、先日は、深海魚のリュウグウノツカイが生きた状態で2匹も浅瀬で泳いでいるが発見されたというニュースが・・。リュウグウノツカイが浅瀬で見られるというのは、「大地震」などの天変地異の影響だ、なんてよく言われています。

 

もしや!?

 

と思うと、ちょっとゾッとしますね。

 

さぁ、でも、地震なんて考えてもいない、そこのあなたに贈る、『ゴジラ』『日本沈没』の東宝特撮陣が総力を挙げてお届けする作品が、コレ!!

 

『地震列島(1980)』

【ものがたり】

 地震学者 川津は、大地震の予兆を発見。すぐさま政府学会に報告するも権威ある学会から相手にされず、政府も無視する。が、突如としてマグニチュード7.9の地震が発生。空港の滑走路が隆起し、着陸した飛行機が爆発、高層ビルは次々崩落、高速道路も倒れ車が火を噴いてとびだす。その時、地下鉄に閉じ込められた川津と、夫婦仲の冷めきっていた妻裕子は次々と襲い掛かる難関を前にしてお互いを助け合うようになり再び理解しあうようになる。

果たして二人は無事、閉じ込められた地下から脱出できるのか?そして日本の運命やいかに!

 

【みどころ】

ミニチュアによる首都崩壊シーンのすさまじさが大変リアルで見ごたえがあります。大ヒットした『日本沈没』の特撮監督 中野昭慶率いるスタッフ陣の渾身の特撮により業火に包まれる首都の状態があまりにも強烈。「爆発の中野」の異名を持つ監督ならではの、炎による首都壊滅は力が入ったものになっています。

本作の1年後、建築基準法が改正され、耐震強化の厳格化が求められました。映画の影響という訳ではありませんが、それだけ、私たちの生活の中に「大地震がやってくる」という恐怖感は常に抱いていたような時代だったと思います。
現に1995年1月15日の阪神淡路大震災では、建築基準法施行前に建てられた建物が焼き尽くされ、倒壊などあり得ないと思われていた高速道路がひっくり返りました。まさに本作を地で行くような状況に陥ったのです。

そして、本作最大のみどころは、閉じ込められた地下鉄内に、堤防が決壊し、隅田川の水が地下構内に流れ込み、人々がどんどんおぼれ死ぬというシーン。実際に当時の金額にして1000万円の実物大車両と、2000万円の駅セットを撮影所内の特大プールに設営して、沈みゆく電車を撮影。眼を見開いたまま水中を漂う水死体など、当時トラウマになる観客も多くいたと思います。
このシーンの反響はすごく、営団地下鉄(現東京メトロ)が、対策はきちんと取られているため、映画のようなことは起こりません、と、わざわざコメントを残すほどでした。

 

【濃ゆい人間ドラマ】

 

特撮ものになると、とかく「子供向け」とかいった批判がつきものですが、本作の脚本は、名匠 新藤兼人監督なので、実に濃厚な人間ドラマが下敷きとなっています。初稿では、主要登場人物たちの人間関係は非常にただれたものとなっており、地震はごう罰であるといった趣だったとのこと。それを大分薄めてはみたものの主人公夫婦は離婚間近。夫の川津には愛人がおり、その愛人と結婚も考えている。その愛人には、川津を取材する、幼馴染の記者がいて、この二人の関係もあったり・・。
この微妙な男女関係を抱えた人間達が、大地震と向き合う中で、どう変わってゆくのか、その辺の人間ドラマがしっかり描かれています。

 

【観るならやっぱり!】

 

そんなに新しい映画でもないのに、配信では見られないばかりか、実店舗レンタルでもなかなかおいてある店はありません。
また、ディアゴスティーニが発売していた東宝特撮映画DVD全集にもなぜか本作は入っていません。
 

そんな時に頼りになるのは

 

TSUTAYA  DISCUS

ですよっ 

 

ちゃんと本作もレンタルできます!

 

 

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1 件の返信 (新着順)
桃田享造
2024/07/28 21:57

動脈列島とごっちゃになってました、こういう話で監督は新藤兼人だったんですね!


椿五十郎 バッジ画像
2024/07/29 02:15

コメントありがとうございますつ
すみません、私の書き方が悪くて…
新藤兼人さんは脚本のみになります。