J.T.Hammer
2025/09/28 13:00
暗鬱な復讐心に満ちた不朽の恋愛物語
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【2025 - No.29】
嵐が丘
エミリー・ブロンテ 著
鴻巣友季子 訳
新潮文庫
先頃鑑賞した「エマニュエル」に登場する人物が読んでいたこともあり、久々に「嵐が丘」へ目を通した。作者のエミリー・ブロンテは若くして亡くなったため生涯で著したのはこの長編(文庫本で700頁に及ぶ大作だ)ひとつだけだが、これが不朽の物語として時代を超えて人々に愛され続けるとはよもや彼女自身も想像していなかったのではなかろうか
本作の魅力としては恋愛、復讐、ゴシックホラーなど様々なジャンルがミックスされた展開になっているところが挙げられるが、なかでも特筆すべきはストーリーの中心を担うヒースクリフと云う異色キャラの存在だ。この男が純粋なロマンチストなのか、それとも只の悪鬼なのかは永遠の謎にして、それがまた読者を惹きつけて止まない理由のような気もする
映画版ではこれまでローレンス・オリヴィエやレイフ・ファインズ、松田優作らがヒースクリフに扮してきたが、エミリー・ブロンテの記述からイメージされるヒースクリフ像は個人的にはダニエル・デイ=ルイスの一択しかない。しかし今となってはもはや彼がヒースクリフを演じることは夢幻と終わり、それがとても残念に思う次第だ
既に前述の「エマニュエル」レビュー記事にも書いたが来年度マーゴット・ロビー主演で新たなフィルム版「嵐が丘」の公開が予定されている。監督を務めるエメラルド・フェネルがどんなヒースクリフを描くのかに注目したい

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投稿を表示ヒースクリフはまさに!少し昔のダニエル・デイ・ルイスという感じですね、同感です
1992年版にキャスティングされなかったのが不思議なほどです
エメラルド・フェネル版も今からとても楽しみです✨