これでいいのか、邦画の実写?!「四月になれば彼女は」
実写は見られない?
洋低邦高と呼ばれる映画界、邦画の興収シェアが70%以上と言われています、
映画だけでなく、音楽でも同様の向きです。
洋画邦画とも興収の上位にあるのはアニメ作品。
実写作品は厳しくなっています。
恋愛ドラマの一点張り?
邦画の実写ヒット作、ほとんどが恋愛ドラマ、10~20代をターゲットにしたものがほとんどです。
テレビドラマはかつてのトレンディードラマ(いささか風化したワード)はすたれているのですが…
テレビドラマは視聴率がとれくなったと言われ、映画に傾注しています。
その流れは不明確ですが、おとなとが見れる作品は少ないんです。
「四月になれば彼女は」大人向け作品なのか?
40万部売れたベストセラーの映画化です。
原作者が東宝のプロデューサー、川村元気。
自作は自社で何度か映画化されています。
自身が監督した「火花」って作品もあります。
大したことはなかったです。
この人の小説は読んだことがります。
で、「四月になれば…」ー、
はっきり言ってカメラがなっていない!
音楽が全くハマっていない!
演出がさっぱり!
内面の世界を描くためか、
意図的に俳優たちの表情が暗くしています。
断片的なセリフでつながれ、
起伏のない構成が続きます。
竹野内豊らしい俳優がでてますが、
エンドクレジット見たら、竹野内豊でした…
真正面から捉える構図が少なく、うしろから撮っているのが多いです。
また、人物に寄ったショットが少なく、画面に説得力がありません。
たいへんいいカメラを使っていると思います。
アイスランドなどの海外風景はきれいです。
しかし映画を見てるのであって、写真集を見に来たのではありません。
カメラワークは、アングルの意図が不明。
不必要な緩やかなズームアップ。
カット割りの歯切れの悪さなど、ただイライラするだけでした。
動物園で園のユニフォームを着た長澤まさみと佐藤健が抱き着いてキッスします。
業務中にこいつら、何やってんねん!
これが洋画ならこんなツッコミは入らないでしょう。
今日邦画のカメラワークにずっと疑問をもっています。
やたらロングが多い。不要なズーム、フレームワーク。
小津安二郎や黒澤明を見習えとまでいいませんが、
昭和のフィルムドラマをよく見ていただきたいと思いました。
監督は初の映画らしいですが、どれほどの高名な映像作家であるか、
知りません。
音楽は小林武史でした。本業に徹したほうがいいです。
こんなのではダメだっ!
というのが本作の感想です。
邦画の実写は、インディーズ系でないと
ダメなのか?と感じさせてくれました…