DISCASレビュー

k.a
2025/08/08 10:37

メイ・ディセンバー ゆれる真実

『メイ・ディセンバー ゆれる真実』(2023年、米国)は、1996年にアメリカで起きた36歳の女性と13歳の少年の不倫スキャンダル「メイ・ディセンバー事件」をモチーフにしたサスペンスドラマ。トッド・ヘインズ監督が、ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアの共演で描く。事件から23年後、グレイシー(ムーア)とジョー(チャールズ・メルトン)が平穏な生活を送る中、事件を映画化する女優エリザベス(ポートマン)が取材に訪れ、過去の真相と現在の感情が揺さぶられる。

感想:ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアの心理戦のような演技が圧巻で、鏡を使った演出が二人の内面の複雑さを際立たせる。事件の「犯罪か純愛か」という問いが観客の価値観を揺さぶり、ラストの展開は予想を裏切る意地悪な仕掛けが光る。ただし、事件の背景説明が少なく、状況把握に戸惑う場面も。

コメントする