魔の谷
魔の谷
1959年 アメリカ
スタッフ 監督:モンテ・ヘルマン 脚本:チャールズ・B・グリフィス 製作:ジーン・コーマン
原作:H・G・ウェルズ 製作総指揮:ロジャー・コーマン 編集:アンソニー・カラス
撮影:アンドリュー・コスティキアン 音楽:アレクサンダー・ラズロ
キャスト マイケル・フォレスト、シーラ・キャロル、フランク・ウォルフ、リチャード・シナトラ
ウォーリー・カンポー、クリス・ロビンソン ほか
炭鉱の金庫を襲撃すべく、ウィンタースポーツが盛んな町を訪れた強盗たち。彼らは金鉱を爆破し、その隙を見て金庫の中身を手に入れようとしていた。当然逃走計画にも余念はない。彼らは町を通る列車が日に一本しか来ないことに目を付け、警察が行き場なく町に潜伏しているであろう犯人捜索に終始している間に山を越え、飛行機でカナダへと高跳びする計画を立てていたのだ。
無事金庫破りに成功した彼らはクロスカントリー目当ての旅行客を装い、雇ったガイドのもと山小屋へと向かう。一見上手く行ったかのように見えた金庫強盗だったが、その道中、ガイドは何者かに後を付けられていることに気付く。

この『魔の谷』、サウスダコタ州で『スキー部隊の襲撃』(60年)を撮ったコーマンがキャストはそのまんま、モンテ・ヘルマンに監督させて作った映画です。「ロケで遠出したら、一本じゃすまさへんぞ」というコーマンイズム、この映画でもバリバリ全開です。内容はクライムサスペンスとホラーをくっ付けたジャンルもの。サスペンス部分の出来は悪くないが、それに対しホラー部分についてはどうも取って付けたような印象は否めず、両者が上手く混ざり合っているのかと言えば正直言って疑問だ。
ただしホラー要素も部分として見れば出来は悪くなく、その演出や特撮については一見の価値ありと言って良い。肝心のモンスターの造形も生々しい質感が感じられ、良い意味で気持ちが悪い。動けなくなった犠牲者の血を吸う演出も中々に不気味だ。
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投稿を表示ウェルズ原作(多分、短編だと思いますが)で、こういう話があったかなぁ?
すみません。この映画は未見なんですが、ちょいとポスターのB級っぽさに惹かれてお邪魔しました。ロジャー・コーマン製作総指揮ということならAIPでしょうが、あそこはポーの「大鴉」を『忍者と悪女』にしちまう配給会社ですから元が何かなかなか分かりませんね。