2023年に観た映画(38) 「BLUE GIANT 」
今年2月に公開された際に随分と評判になっていた本作が、リバイバル上映されているのを知り観賞。原作未読。
プロのテナー奏者を目指す青年が、高校卒業と同時に深夜バスで上京するという、随分と昭和な設定でスタートを切る物語。10代の若者3人の音楽に対する情熱と葛藤とを交錯させながら、高みへと進んでいく。その曲がりくねった道のりを陰に日向に支えるシニアな連中の心意気。
音楽をモチーフにした漫画を動かす際に最初に解決しなければならない問題は“サウンド”な訳ですが、クラシックのような定番物に比べ、オリジナルが求められる作品はハードルが上がる。本作でもプロの助力(演奏)を仰いだ上で、読者の想像の産物から観客に聴かせるリアルな楽曲へと変換。私のようなジャズ初心者には先ずは及第点に思えました。
アニメーションとしては、その醍醐味を追及するというよりも、動く「BLUE GIANT」の世界を楽しむ作品かと。できればDolby Cinemaのような音が良くてより没入出来る劇場で観たかった。
最後の最後までビックリするようなベタな展開にマジかよと思いつつ、終盤は涙が止まらないどころか嗚咽を抑えるのに必死でした。山田裕貴君が演じた主人公宮本大の声もなかなか良かったと思います。
原作は10巻ですか・・・数あるエピソードの中から厳選したんだろうな、きっと。その読み応えをいい形で映像化出来ていると思いますが、原作ファンの感想や如何に。
我が家にあるジャズのアルバムはビル・エヴァンスの"Waltz for Debby"1枚だけなのですが、2枚目が本作のサントラになるかもです。
№38
日付:2023/10/28
タイトル:BLUE GIANT
監督:立川譲
劇場名:109シネマズ湘南 シアター3
パンフレット:あり(¥1,100)
評価:6
<CONTENTS>
・イントロダクション&ストーリー
・キャスト・インタビュー(山田裕貴/間宮祥太朗/岡山天音)
・キャスト・プロフィール
・スタッフ・インタビュー(立川譲/上原ひろみ)
・曲目紹介
・スタッフ・インタビュー(NUMBER 8/石塚真一)
原作と異なるラストについて触れていて、オリジナルを読みたくなった。
・ライブ・シーン
・スタッフ・コメント
・レビュー 藤津亮太(アニメ評論家)
・プロダクション・ノート
・クレジット