THE SOUNDO OF M.LEGEND4 ルグランとマックイーン
ミシェル・ルグランとかかわりといえば、監督ではジャック・ドミー、クロード・ルルシュがあります。俳優で言うと思い浮かぶのがスティーブ・マックイーンです。
「華麗なる賭け」

N・ジェイソン(ジュイソン 表記にゆらぎあり)によるコラージュが多用されるなどスタイリッシュな映像がルグランの音楽が引きたてています。アメリカ人につくれない曲想です。
有名なのは主題歌「風のささやき」。歌っているのはノエル・ハリソン。レックス・ハリソンの息子です。シャンソンっぽい曲調でルグランが歌ってるかと思いました。ルグラン・バージョンも聞きましたが、ほぼ違わない・・・
「栄光のル・マン」

マックイーンがつくりたくてしょうがなかったのがレーシング映画。先行の映画がF1グランプリ、インディ500だったのか、ル・マン24時間レースを舞台にします。実際のレース模様を撮影し、プロレーサーも出演。リアルならレーシング映画を目指し、これまでのメロドラマ性を極力排したドキュメンタリータッチの作品にしました。監督にP・イエーツ、J・スタージェス(どっちが本当か?)を起用したものの、途中解雇。全く知られていない監督を起用しています。実質マックイーンが監督だったと思われます。プロデューサーも兼ねているのでルグランの起用はマックイーンによるものと思われます。オープニングはフランスの田舎町、冒頭は牧歌的なサウンドで始まり、走行するポルシェがクラッシュ!レース・スタート、フラッグが振られるとマシーンの音響とともにクロスするサウンド!レースシーンはジャズっぽいスリリングなサウンドがつけられています。主題歌が2曲、「恋の迷い」というポップな曲とフィナーレにつながる「群衆の中の顔」。
サントラ盤にある今野雄二さんのライナーノーツから・・・
ミシェル・ルグランの美しい主旋律を中心に、映画で使われた様々の効果音、特にレーシング・マシーンのエキゾースト・ノイズをふんだんに盛り込んだ効果は、このアルバムの魅力をこのうえないものにしている…
「ハンター」

マックイーンはルグランがお気に入り?
マックイーン作品ゆえにお正月映画として公開。遺作となりました。
ここでは老いたマックイーンが露わに。
息をゼーゼーしたり、老眼鏡をかけたりで。
マックイーンの名を馳せたのは「拳銃無宿」で同じ賞金稼ぎのお話。
ラスト、ベビーが生まれ対面する微笑ましいシーンがラスト。
追いつつ追われつつの展開をジャズとオーケストラのハイブリッドで構成されています。
クラシック調の音楽を取り入れています。
印象に残るのは「ドティのテーマ」、この曲がエンディングにつながります。
今聞くとマックイーンへの追悼曲かな?