髙石あかりの躍動感と高嶋政宏の怪演は必見!新感覚の文化系学園ミステリー&コメディ!『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』
■新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!
〈作品データ〉
櫻坂46の藤吉夏鈴が初主演した高校を舞台にした学園ミステリー映画!主人公・所結衣は憧れの女子高生作家・緑町このはが在籍する櫻葉学園高校に入学するが、文芸部の入部試験中にドローンに邪魔をされ、入部出来ず。そこで文芸部部長の西園寺茉莉からこのはの謎を究明することを条件に入部を持ちかけられ、結衣は成り行きから渋々新聞部に入部する。主人公・所結衣を藤吉夏鈴が演じ、他髙石あかり、久間田 琳加、中井友望、綱啓永、外原寧々、ゆうたろう、筧美和子、戸田恵子、石倉三郎、高嶋政宏が出演。
・8月9日(金)よりテアトル新宿他全国ロードショー
・上映時間:98分
・配給:東映ビデオ、SPOTTED PRODUCTIONS
【スタッフ】
監督:小林啓一/脚本:大野大輔
【キャスト】
藤吉夏鈴、髙石あかり、久間田 琳加、中井友望、綱啓永、外原寧々、ゆうたろう、筧美和子、戸田恵子、石倉三郎、高嶋政宏
公式HP:https://torokko-movie.jp/
〈『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』レビュー〉
筆者はアイドルには疎いので、欅坂46の藤吉夏鈴が主演と言われても正直ピンと来なかったが、『ベイビーわるきゅーれ』シリーズに出てる髙石あかりがメインキャストの一人なので気になって見てみた『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』。新聞部というよりは女子高生探偵もので、終盤こそやや勧善懲悪な展開になりつつも、文芸部が学園のメインになる謎解きとしても悪くないし、
新聞部の部長役の髙石あかりの活躍と学園の理事長役の高嶋政宏の怪演などミステリー&コメディとしてかなり楽しめる!
高校の新聞部がメインになる作品だから校内ゴシップを追うとは言え、もっと地味な文化系のコ達の映画かと思いきや、文芸部の学園内での異常優遇から作品が探偵ミステリーとしてぐんぐんと大きくなる。この探偵ものの流れで髙石あかりの動きがめざましい。台詞回しの面白さもそうだが、ちょっとした目の動きだけで演技をし、それだけで笑いを生み出す。『ベイビーわるきゅーれ』シリーズでも雰囲気を出し方の上手さが目についたが、本作でもそれを発揮している。
圧巻なのは中盤から出番が多くなる高嶋政宏の怪演である。『スマグラー おまえの未来を運べ』の時もそうだが、クセが強い役をやらせると異様にギラギラし、映画をより面白くしている。ワンポイントで石倉三郎を印刷工場の工場長役で出し、相変わらずこの存在感を見せる。
小道具の使い方も上手く、序盤のドローンや随所で出てくる高級そうなボールペンなど肝心の部分で道具を使う。それと新聞部が新聞を校内で配布する際にバイクのヘルメットを被りなから配り、これも後半のシーンで役に立つ。
話のスケールも校内でおさまりながら小さくなく、体育系の部活ではなく文化系メインなのに躍動感があり、藤吉夏鈴や髙石あかりをメインに若手でミステリー&コメディに仕上げている。