私の好きな映画

【8番出口】あなたは出られるか?【徐々にネタバレありレビュー】

なんにもネタばれなしで見てほしい。

得体のしれない映画であることが魅力だから。

入れるべきは

【異変を見つけたら引き返すだけのシンプルなゲームの映画化】

【主演の二宮和也さんと、おじさん役の河内大和さん(あまりに精緻な歩きの演技で海外でCGと疑われた)のVIVANT組が大注目】

くらいだろう。

全年齢、観る人を選ばない、そして観る人によりまったく感想や反応の変わる映画

シンプルに感じてもよいし、深い哲学を引き出すも良い。

 

これ、映画になるのか? という思いで見始めた。

怖い? それとも笑える?

劇場内の雰囲気も含めて映画館に迷い込んでほしい。

 

カンヌ映画祭にも出品され「圧倒的に新しい映画体験」と呼ばれるほどの

世界観(象徴的な色味なども良い)やテーマを考えるのが楽しすぎる。

 

↓(ショート動画でネタバレなしレビューもしてます)

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さあ、だんだんネタバレになります。

予告でもゲームでもだいぶネタバレした状態で、

無限ループの地下通路、少しずつ出口に近づき、

 

きっと数回、挫折して・・・と当然予想ができる段階で、

え? これ映画として起承転結で成立するのか。

と迷い込む。

 

劇場内では悲鳴を上げる人がいるほど怖がる人もいれば

私のように笑っている人もいる。

 

そして、すげー泣いた。

気を使ってしまったが泣いていいなら、もっともっと泣けた。

二宮さんの演技とメッセージが泣けてくるのだ。

 

他者というのは「おじさん」と同じ、モブキャラ、景色やパーツでしかないもので、

女子高生なんて特になにを考えているかわからない「化け物」にさえおじさんには思える。

 

その無機質な他者との繋がり、

それを突き付けられる映画だった。

 

その異変に気が付かずに、行動をはぐらかして生きる道は、出口のないモブの世界。

 

途中で出てくる恐怖のモチーフはすべて自分の深層心理、

あるいはSNSのタイムラインの現れ。

 

迷う男、はオープニングの出来事、

【電車の中で泣いている赤ん坊をあやす母親を怒鳴りつけるおじさん】を

無視する。

それは本当に良かったのか、とどこかで思っている自分と

もしかしたら全ての人が同じ思いを抱えているかもしれない、と思えたとき、

異変に気付くことができる。

 

 

ここからもう少しネタバレになります。

 

 

ラストシーン。

 

まったく同じシチュエーション

で怒鳴っているおじさんを見た、迷う男、は

長い長い長い、溜めの後に、動く! 瞬間に幕は下りる。

僕は、物語的には動くのは当然だったので、どんな言葉で行くのかな? と期待していたが

溜めに溜めた・・・

だがこれは、

「異変を異変として捉え動くことの難しさ」

「迷う男として」

「変わることがいかに困難であるか(あの間の取り方だと、動かないで終わるというオチもありうる)」

を表していると考えると、あれで良い。

 

二宮和也のラスト付近の演技、電話の受け答え(恋人にかける言葉)の曖昧さ、

その中にある覚悟と意志、そのあたりの塩梅が

「迷う男」として実に洗練されているものであることを思い返すと

やはりやはり良い映画に思える。

 

ぜひ、モチーフを拡大解釈して、SNSでいつまでも叩き続ける正義を見て、

どこまでも現代社会がこれでよいのか、考えたい。

 

 

ものまねYouTuber

ダメ沢直樹(ウェルダン穂積)でした。

 

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