2889原子怪人の復讐
2889 原子怪人の復讐
1966年 アメリカ 劇場未公開
スタッフ 監督・製作:ラリー・ブキャナン 脚本:ハロルド・ホフマン 原案:ルー・ラソフ
撮影:ロバート・C・ジェサップ
キャスト ポール・ピーターセン、カーラ・ドハティ、ニール・フレッチャー、クイン・オハラ、ヒ
ュー・フィーギン、マックス・W・アンダーソン、ビル・サーマン、バイロン・ロード 他
2889年、核戦争により人類は絶滅する。ジョン・ラムジー博士は10年以上前からこの日を予見して、ネバダにハウス型の核シェルターを建設し、娘のジョアンナと最後の人類として生き抜く覚悟をする。そこに地質学者のスティーブを始め、生き残った人類のうち7人か集まるが、食料は3人分しかなく、博士は困惑する。その頃、ミュータントに変化し、不死身となったゾンビ・モンスターがシェルターに近づいていた!

カラー放送に伴い、白黒映画をリメイクする事に情熱を注ぎ、オリジナルより酷い作品にしてしまう事で注目を浴びた逆天才ラリー・ブキャナン監督。そんな彼が、尊敬するB級映画の帝王ロジャー・コーマン作品「原子怪獣と裸女」(1956)をリメイクしたのが本作。「金星怪人ゾンターの襲撃」でも失敗しているが、本作はその同年に製作され、更なる駄作。しかし、彼のその映画に対する情熱と非科学的SFセンスは、もう伝説の領域で、本作でも遺憾なく発揮されている。核シェルターと称したただの小屋、そこに集まる緊張感のない最後の人類、何の根拠もないモンスター等、見所満載。逆天才ブキャナンのエクスプロイテーション魂を垣間見る見事な出来栄。TVで放映された際のタイトルは『人類滅亡の瞬間・衝撃!放射能異変』と『2889年』だった。ちなみに56年版もそうだが、裸女と言ってもゴミだらけの水着で泳ぐ程度なので、そこは期待してはいけない。ちなみに2001年に再度「怪奇異星物体」というタイトルでリメイクしている。