カッツ
2025/11/20 07:15
美人図
2008年公開韓国映画、18世紀の李氏朝鮮時代に実在した画家・申潤福(シン・ユンボク)を、男装の女性という大胆な設定で描いた歴史ドラマである。
申潤福は、朝鮮絵画史に名を残す実在の人物であり、その作品には当時の風俗や人々の暮らしが生き生きと描かれている。映画では、彼女が王宮の絵師として活躍しながら、身分や性別の制約を超えて芸術を追求する姿が描かれており、非常に興味深かった。
王宮の絵師という設定は、宮廷の権力構造や美意識、そして絵師としての葛藤を浮き彫りにする舞台として魅力的であり、物語に深みを与えている。絵を通して人間の本質に迫ろうとする主人公の姿は、芸術とは何かを問いかけるようでもあった。
『美人図』は、歴史とフィクションを巧みに融合させながら、女性の生き方と芸術の自由を描いた作品であり、王宮という閉ざされた世界の中で繰り広げられる人間ドラマが印象的だった。
コメントする