映画『逃亡者』~妻殺害の真犯人を捜し出せ! 今始まる圧巻のサスペンス・アクション!~
概要
1960年代にアメリカで放送されて驚異的な視聴率を叩き出した人気テレビシリーズを映画化。
妻殺害の罪を着せられた著名な外科医が決死の逃亡を続けながら真犯人を捜し出す姿を描き出すエンジン全開のノンストップ・サスペンス。
映画『推定無罪』、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』、『エアフォース・ワン』などで知られるハリウッドの人気俳優ハリソン・フォード主演、『沈黙の戦艦』、『JFK』、『メン・イン・ブラック』などで知られるトミー・リー・ジョーンズ共演。
映画『守護神』、『ザ・パッケージ/暴かれた陰謀』、『チェーン・リアクション』などで知られるアンドリュー・デイヴィスが監督を務めた。

あらすじ
シカゴの病院に勤める著名な外科医リチャード・キンブルは妻ヘレン殺害の罪で逮捕されてしまう。警察の取り調べに対して「片腕の男」と格闘したと主張するが起訴され、裁判で死刑判決を言い渡されてしまう。
護送中に発生した事故に乗じて脱走したキンブルは妻ヘレンを殺害した「片腕の男」を捜し出すために決死の逃亡を開始するが、連邦保安官補サミュエル・ジェラードの執拗な追跡が迫ってくるのだった。
映画評
まさにエンジン全開、スリリングなサスペンス映画である。決死の逃亡を続ける外科医と彼を執拗に追う連邦保安官補の間に生まれる緊張感が手に汗を握らせる。決死の逃亡を続けるキンブルが捕まるか捕まらないかというギリギリの展開に心拍数が一気に上がってしまう。
決死の逃亡劇がスリルとサスペンスを盛り上げているだけではなく、迫力満点の列車事故のシーンとダムへのフリーフォールも盛り込まれていて圧巻だ。
トミー・リー・ジョーンズの淡々とした演技が良い。あくまでの法の執行者として逃亡者キンブルの確保に取り組む姿が良く描かれている。ハリソン・フォード演じる決死の逃亡を続ける外科医の姿も良い。ジョーンズとフォードの対照的な演技によって双方の人物像が良くわかる。
トリビア
映画『逃亡者』は1960年代にアメリカで放送されていたテレビシリーズを映画としてリメイクした作品である。
ハリソン・フォードは映画『逃亡者』の脚本を初めて読んだ時、外科医リチャード・キンブル役ではなく連邦保安官補サミュエル・ジェラード役を希望した。
トミー・リー・ジョーンズは連邦保安官補役を演じてアカデミー助演男優賞を受賞した。
映画『アリスのままで』でアカデミー主演女優賞を受賞したジュリアン・ムーアが医師役で出演している。
アンドリュー・デイヴィス監督は映画『ザ・パッケージ/暴かれた陰謀』と『沈黙の戦艦』でもトミー・リー・ジョーンズを起用した。
ハリソン・フォード演じる著名な外科医リチャード・キンブルが「片腕の男」に関する情報を得るために向かう病院はシカゴにある「クック郡病院」である。
ちなみに、この病院は医療ドラマ「ER 緊急救命室」の舞台になっている。
脚本は当初、外科医リチャード・キンブルが医療ミスでサミュエル・ジェラード連邦保安官補の妻を死なせてしまい、ジェラードが片腕の男を雇ってキンブルに復讐する内容であった。
映画『逃亡者』は第66回アカデミー賞で作品賞にノミネートされた。
サミュエル・ジェラードを主役にした映画『追跡者』が1998年に公開され、トミー・リー・ジョーンズが同役を演じている。なお、映画『追跡者』でサミュエル・ジェラードは連邦保安官補から連邦保安官上級代理に昇進した。
映画『逃亡者』の中盤、ハリソン・フォード演じる外科医リチャード・キンブルが「聖パトリックの祝日」のパレードに紛れ込むシーンがある。このシーンは脚本に最初はなかったが、シカゴ出身のアンドリュー・デイヴィス監督の発案で急遽、市長の許可を得て撮影された。ちなみに「聖パトリックの祝日」は毎年3月17日である。
映画『逃亡者』日本版劇場公開予告編