DISCASレビュー

カッツ
2025/11/17 07:29

ベティブルー

フランス海辺のバンガローで暮らす青年ゾルグは、セクシーで奔放な美少女ベティと出会い、瞬く間に恋に落ちる。二人は激しい愛欲の日々を送りながら、共同生活を始めるが、ベティの情熱的すぎる愛情表現は次第にエスカレートし、やがて彼女は精神的に不安定になっていく

ベティは明らかに心のバランスを崩し、自傷行為に及ぶようになる。その姿は痛々しく、観ていて胸が締めつけられるような辛さがあった。愛するがゆえに壊れていく彼女と、それを見守るしかないゾルグの関係は、愛の美しさと残酷さの両面を突きつけてくる。

それとは対照的に、映像の色彩は非常に美しく、フランス映画ならではの柔らかく官能的な色合いが、物語の激しさを包み込むように描かれている。青、赤、黄といった原色が感情を象徴するように画面を彩り、ベティの内面を視覚的に表現しているようにも感じられた。

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