DISCASレビュー

1996年、キアヌ・リーブスとモーガン・フリーマン主演、サスペンス・アクション作品。物語は、石油に代わる新エネルギーの発生装置を開発したバークレイ博士とその研究チームを中心に展開する。

博士が何者かに殺され、研究所も爆破されるという事件が発生。この爆発は核爆弾かと思われるほどの威力。疑いの目は、スタッフの一員である若きエンジニア、エディ（キアヌ・リーブス）に向けられる。身に覚えのない証拠が次々と見つかり、警官殺害の容疑までかけられた彼は、物理学者のリリーとともに逃亡を図る。

逃亡劇の中で、国家レベルの巨大な陰謀が少しずつ明らかになっていく展開はスリリングで、観る者を引き込む。キアヌ・リーブスは本作でも危険なスタントに挑戦しており、アクションシーンの迫力とスピード感は見応え十分。

科学技術と政治的思惑が絡み合うストーリーは、やや複雑ながらもテンポよく進み、エンターテインメントとしての完成度が高い。モーガン・フリーマンの重厚な演技も物語に深みを与えている。