火星超特急
火星超特急
1951年 アメリカ 劇場公開:1952年7月8日
スタッフ 監督:レスリー・セランダー 製作者:ウォルター・ミリッシュ 音楽:マーリン・スカ
イルズ 脚本:アーサー・ストローン 撮影:ハリー・ニューマン
キャスト マーゲリット・チャップマン、キャメロン・ミッチェル、アーサー・フランツ、ヴァージニ
ア・ヒューストン、ジョン・ライテル、モリス・アンクラム、リチャード・ゲインズ、ロバ
ート・バラット、エドワード・アール、ウィリアム・フォレスト、Lucille Barkley ほか
合衆国の発表によって、火星探検ロケットの計画が公開された。この壮途に参加するのはレーン博士(ジョン・ライテル)と主任技師ジム(アーサー・フランツ)、その恋人の女科学者キャロル(ヴァージニア・ヒューストン)、バーカー教授及び若い記者のスティーヴ(キャメロン・ミッチェル)であった。ロケットは軍官民の大群衆に見送られ途中さまざまな危難にあいながら48時間後ようやく火星に到着した。火星では地球からのニュースでロケットの到着を予知、一行は旺んな出迎えを受けたが、その進歩した文明生活には唯驚嘆させられるばかりであった。地球へ帰還するために破損したロケットを修理することとなり、火星の首領イクロンは物理学者ジャスティンを派遣してジムの作業を手伝わせた。仕事にはげむうちジムはジャスティンの娘アリタ(マーゲリット・チャップマン)と次第に親密になっていったが、一方ジムの恋人キャロルは記者のスティーヴに惹かれていくのであった。

月世界征服」(1950)がヒットしたのを受けて製作された初の火星探険物であり、 1951年製作にしては珍しいカラー作品です。全体の印象は「フラッシュ・ゴードン」(1936)に近く、科学的実証によるリアリティより娯楽性を重視した作品。 50年代に頻繁に製作された、宇宙探険をテーマにしたSF映画のひとつ。流星雨に遭遇した宇宙船が火星に不時着、探険隊一行は火星人に捕まってしまう。火星人と言ってもモンスターではなく、ほとんど地球人と変わらない。ただし、彼らは極彩色の衣装に身を包んでおり(特に女性はミニスカート)、スペースオペラの様である。「月世界征服」や「地球の静止する日」など、当時の科学水準を考慮した作品が多い中、異色と言えば異色な作品。B級SFが好きな人には、ぜひとも観ていただきたい作品ではあります。