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そぜシネマ
2024/06/16 09:26

おとうさんにありがとうを。父の日に観たい映画6選

こんにちは!
そぜシネマです。
 

『今日何観よう?』のお手伝いができるように
お茶の間や映画館からつながる良質映画を厳選紹介しています。

 


 

みなさま今日は何の日か覚えていますか?

毎年6月第三日曜日は父の日。母の日と比べると随分影が薄い記念日ですが、過去にちゃんとした制定された歴史があります。
 

1909年、アメリカのワシントン州に住むジョン・ブルース・ドッド夫人は、男手一つで育てられ、「母の日があるのに父の日がないのはおかしい。父親にも感謝する日を」と牧師協会に嘆願。翌1910年のドッド夫人の父親の誕生日だった6月に開催されたのが始まりだったそうです。

ただ、公認までには長い時間がかかり、アメリカで父の日が正式に記念日として制定されたのは、ドッド夫人の嘆願から60年以上の月日が経った1972年のことです。

日ごろはあまり父と口を利かないという方も、もしくは子どもたちのパパ(つまり旦那様)に、この日には感謝の気持ちを直接伝えてみてはいかがでしょうか。

そんな『父は偉大だ』と思わせてくれる胸熱な作品を厳選6つ紹介します!
 

 


1.はじまりへの旅 Captain Fantastic
【父の偉大さを知れる映画】


(C)2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.

製作年 :2016年
製作国 :アメリカ
上映時間:119分
監督  :マット・ロス


<あらすじ>
父の方針で子供達は学校も通わず、社会と交わらずに森の中で自分で生き抜く力を教えている。
皆6ヶ国語を習得し、長男は名門大学全てに合格するまでの教養を備えているがニューメキシコ州の実家で入院中の妻が死に、彼女の遺言を果たす為に自家用バスで葬儀に向かうロードトリップ映画。


教育とは何か。人と違うのが普通では無いことなのか。 

 

社会で氾濫した情報のうわべを寄せ集め、流されるように生活することと、文明から離れ、限られた本の情報から物事の本質を見出し、自分の意志を持って生きること。  

 

どちらが今の社会を生きる人にとって必要なのか。色々考えさせられる映画だった。 

 

最後の約束を果たす場面はもう感極まれり。 

 

父が長男の旅立ちの時に伝えた言葉 

「常に高潔に。日々、人生最後の日と思え」 

「大胆に挑戦して楽しめ 全て一瞬だ」 

「死ぬな」

 

肝に銘じて生きていきます。

 

父親の偉大さを感じさせてくれる作品

 

 


2.ファーザー The Father
【もし父が認知症になった時に体感しておきたい映画】


(c)NEW ZEALAND TRUST CORPORATION AS TRUSTEE FOR ELAROF CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION TRADEMARK FATHER LIMITED F COMME FILM CINE-@ ORANGE STUDIO 2020

製作年 :2020年
製作国 :イギリス
上映時間:97分
監督  :フローリアン・ゼレール


<あらすじ>
ロンドンで独り暮らしを送る81歳のアンソニーは記憶が薄れ始めていたが、娘のアンが手配する介護人を拒否していた。そんな中、アンから新しい恋人とパリで暮らすと告げられショックを受ける。同時期にアンソニーの自宅に突然現れ、アンと結婚して10年以上になると語る見知らぬ男が。 なぜ彼は自分の家がアンの家だと主張するのか。 ひょっとして財産を奪う気か? そして、アンソニーのもう一人の娘、最愛のルーシーはどこに消えたのか? 現実と幻想の境界が崩れていく中、最後にアンソニーがたどり着いた〈真実〉とは──


81歳で認知症のアンソニー目線から見た世界を可視化。自分はボケていないと自信がある一方で数々の不可思議な事態に観る側の脳内も狂わせる。何が真実で何が幻想なのか。

ラストで全てがわかる衝撃作。
認知症老人からみた視点という今までに無い世界は本当に残酷で周りも不幸にする世界。

自分が正常と自覚しているが故に実際の正常が非になってしまう世界(つまり共感される人が皆無の世界)。実際は自分が間違っているのか周りが自分を騙しているのか。この感情が観ている我々も終始湧き出るような見事な脚本になっている。

ホラーより残酷でスリラーより衝撃的。これは数日引きずりそう。。

本作のキャストはハリウッドオールスターズみたいな布陣だがその中でも81歳のアンソニー演じる83歳のアンソニーホプキンズの怪演は凄まじい。いつでも同じ状況になり得る彼がまるで自分が認知症にかかったことがあるかの様なリアルさで、彼自身が演じた勇気に敬意を表したい。

本作でアカデミー主演男優賞オスカーに選ばれたのは何らラッキーでは無い事がわかった。大好きな俳優です。まだまだ頑張ってほしい。

 

 


3.オーロラの彼方へ Frequency
【今は会えない父親に逢いたい時に観たくなる映画】


製作年 :2000年
製作国 :アメリカ
上映時間:117分
監督  :グレゴリー・ホブリット


<あらすじ>
ニューヨークにオーロラが出現した夜。刑事のジョンは、殉職した消防士の父が愛用していた無線機を発見する。そのスイッチを入れたところ、聞こえてきたのは亡き父の声だった。30年の時を超え、父との交信に成功したジョンは、未然に事故を防ごうとするが…。


1969年と1999年をオーロラが出ている時期のみ無線機で繋がり、その交信相手が当時の父と30年後の息子だとしたら。

あまり知られていないが、隠れた大傑作だとずっと思ってる。SF、タイムトラベル、サスペンス、ヒューマンのバランス良いポートフォリオ。
さながらバックトゥーザフューチャー」「バタフライエフェクト」を足して2でかけた感じ。

それだけ上記2大タイムトラベル作品に負けてない。

バックトゥーザフューチャー2」でビフは過去のレースの結果を悪用して金持ちになった。
本作では野球の結果を利用してある事件を解明した。
 

「バタフライエフェクト」では過去を何度もやり直すことで現実に戻って変化が認識できた。
本作では過去と現実がリアルタイム進行中で、未来の情報が過去を変え、過去の変化が即座に現実が変わっていった。

その他のタイムトラベル映画と色々比較しながら見ていくとさらに噛み締めれると思う。観賞後、満たされた気持ちになる心から面白いと思える作品。


ただ、原題はFrequencyでタイトルもジャケットも全然オーロラの要素無いw

今回は邦題と日本側のオーロラ推し戦略の勝ち。

 


4.遠い空の向こうに October sky
【厳格な父に認めてもらいたい時に観たい映画】


製作年 :1999年
製作国 :アメリカ
上映時間:108分
監督  :ジョー・ジョンストン


<あらすじ>
米ソ冷戦時代のアメリカ。炭鉱夫になるしか将来がない町で、高校生のホーマーは美しい軌跡を描いて飛ぶ人工衛星を見る。宇宙に魅入られた彼は友人たちと「ロケット・ボーイズ」を結成し、ロケット制作に夢中になる。だが父親はそんな彼を理解できなかった。


ウェストバージニア州の炭鉱町“Coalwood”で育ったホーマーヒッカムが数々の試練を受けながらも信念を貫き、ロケットエンジニアの夢を実現していく実話。

この作品は映画の素晴らしさを教えてくれた作品。炭坑夫になる運命に生まれた少年達がスプートニクを見て『自分もロケットを作りたい!』と奮闘するも、炭坑長の父からは大反対。この町で生まれた男は皆炭鉱夫にならなければならないと彼らの夢も一蹴する。

一時はあきらめるが先生はじめ周りの支えもあって、自分で夢実現へのチャンスを切り開いていく。。そして最後は。。
 


これって、本当に夢実現のお手本となるような要素がぎっしりです。


彼の功績は現在のアメリカの国語の教科書にも載せられているそう。

もう十数回観ているが毎回心打たれる。思い入れのある本当に素晴らしい作品。

大学時代、映画館で本作を観て漠然と航空宇宙の道を目指そうと決めて早十数年。
今や飛行機やロケットの開発に関わる仕事につけている。

 

「どんなに無謀だと思われるような夢でもあきらめなければ、必ず実現する」

 

 

自分の人生を変えた、そして人生において大切なものを教えてくれた作品。

就活や今のキャリアに悩んでいる人に是非観て欲しい。

 


尚、トリビアですがこの原題「October sky」のタイトルはホーマーヒッカムの本「Rocket Boy」のアナグラムなんですよ。こういうところも最後まで素敵。
 

 


5.ドリームプラン King Richard
【劣悪な環境でも自分を信じてくれる父を観たい時に観る映画】


c)2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

製作年 :2021年
製作国 :アメリカ
上映時間:144分
監督  :ライナルド・マルクス・グリーン


<あらすじ>
2人の娘を世界最強のテニスプレーヤーに育てる夢を持つ破天荒な父親リチャード。テニス未経験の彼は、姉妹が生まれる前から常識破りの「計画=ドリームプラン」独学で作成していた。その無謀なプランと娘の可能性を信じ続けた父は、どうやって 2 人の世界チャンピオンを誕生させたのか?


アメリカで治安の悪い街で有名なカリフォルニア州コンプトンで育ったウィリアムズ家の逆境に屈しず世界最強のテニスプレーヤービーナス&セリーナ・ウィリアムズ姉妹を育て上げたテニス未経験の父リチャードの実話。

彼が独学で作り上げた「ドリームプラン」は当時のテニス界では非常識なものだが

「If you fail to plan, you plan to fail」
 

というスローガンをかかげ、娘達(5人)に毎日のプラン作りとレビューを徹底的に教育する様は
本当に心打たれた。

彼とその妻の日々の努力の賜物としてのウィリアムズ姉妹の活躍は誰もが知る通り。

そんな元々白人主義のテニスにおいて周りの批判やブーイングにも耐えてチャンピオンとなった
彼女たちをみてテニスを始めた一人の少女が大坂なおみ

今では人種の多様性が当たり前になりつつあるテニス界を作り上げたのはまさにリチャードなのだと感じた。話はスポ根映画でハッピーエンドものなので観やすく、勇気をもらえる作品。

個人的には「遠い空のむこうに」に次ぐ夢実現もので学生や就活生にピッタリだと思う。

ウィルスミスの演技は本当にすごかった。

 


6.ギフト Gleason
【日々を闘っている父を励ましたい時に観る映画】


(C)2016 Dear Rivers, LLC

製作年 :2016年
製作国 :アメリカ
上映時間:111分
監督  :クレイ・トゥイール


<あらすじ>
アメリカン・フットボールの最高峰NFLのニューオーリンズ・セインツに所属するスティーヴ・グリーソンは、特別なスターだった。2006 年、ハリケーン・カトリーナにより壊滅的な被害を受けたニューオーリンズで、市民が待ちに待っていた災害後最初のホームゲームにおいて、奇跡のようなスーパー・プレイでチームを劇的な勝利に導いたからだ。それから5年後、すでに選手生活を終えたグリーソンは、ある日、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告される。そして、そのすぐ後、妻ミシェルとの間に初めての子供を授かったことがわかる。 自分は我が子を抱きしめることができるのか。生まれ来る子のために、自分は何が残せるのか。グリーソンは、まだ見ぬ我が子に贈るためにビデオダイアリーを撮りはじめる……。


元NFLのスター選手スティーヴ・グリーソンが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告され、絶望に打ちひしがれようとしていた時に、妻ミシェルが妊娠していたことがわかる。

一筋の希望を胸に、生まれてくる我が子のために、元気な自分を残そうとビデオダイアリーを撮りはじめていく。。これはノンフィクションであり、本人とその家族、友人達によるドキュメンタリー。


意識は正常だが、身体が言うことを聞かなくなっていくという恐ろしい病気に立ち向かっていく彼の姿に胸を打たれた。毎日1つづつ、できないことが増えていく中で、愛する妻や息子、そして同じくALSと戦っている患者達のために自ら基金を立ち上げ、精力的に活動していくスティーヴの姿にひたすら感動。
 

今尚戦っているスティーヴとミシェル。彼の息子にはこの映画は見せないそう。
いつか独り立ちして、この映画で父のメッセージビデオを見た時、いかに誇らしく感じるだろうか。その瞬間もぜひドキュメンタリーにしてほしい。


素晴らしい映画。
 

 


 

いかがだったでしょうか。


今日はふとした日常に父を感じてモノやキモチを贈るのも良いですし
父の方は家族に『父でいさせてくれてありがとう』と逆感謝するのもありですね。

良い6月第三日曜日をお過ごしください!
 


Have a Happy Father’s Day!!
 

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

 


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1 件の返信 (新着順)
かこ
2024/06/16 10:12

「はじまりへの旅」はかなり衝撃を受けた作品です!父親役が「グリーンブック」のトニーと同一人物なんですよね😳それも衝撃でした😊


そぜシネマ
2024/06/16 10:21

私も超絶好きすぎる映画で5回ほど観直してます。原題がかっこいいですよね。まさに映画のヴィゴモーテーセン!!グリーンブックと13人の命での役は素晴らしかったですがやはり本作の彼が一番かっこいい!
実は当時私ワシントン州に住んでいてロケ地となった森に聖地巡礼行きましたー。

森でした笑。そして立ち寄ったダイナーはクローズしてて凹んだのを思い出しました笑。

かこ
2024/06/16 10:46

すぐにロケ地巡りできる環境にいるそぜさんも凄いです👏🤩私もみんなと同じことをしていると飽きるタイプなので、共感できた映画です!何事も本質を見出す事は大切ですよね、会社にも貼ってあります😁

そぜシネマ
2024/06/16 10:56

ワシントン州はエメラルドシティと言われている位森がたくさんある場所で少し州立公園に行くと映画のような光景にすぐ出会えました。日本も義務教育の話がありますが親が選択肢を与え、責任をもって育てれば不登校万歳!と言えるような社会になって欲しいですね。余談ですがニューメキシコ州への帰省ルートも一度計画しようとしましたが流石に辞めました。片道1500㌔くらいでした笑。

かこ
2024/06/16 11:14

わたしも親が選択肢を与えることはとても大切だと思います。親も勉強しなければならないけど🤭
それにしても片道1500キロ😳東京からだと鹿児島?もっと?沖縄くらいかな😅
そぜさんの"ワインと旅と映画のコラボ"とか凄く面白そう🔥そんな機会があったら参加したい✨

そぜシネマ
2024/06/16 12:18

今はフリースクールだけで十分な生き抜く教育を受けれますからね。キャプテンファンタスティックみたいな先生の学校があれば入れたい笑。

実はオープンチャットをこっそり開設してまして。まさに映画×ワインの情報交流会的なものです。まずはグランドシネマニストとってから次のフェーズ行こうと思っているので近いうちにご連絡しますね♪