アレが☆パラダイス
2025/07/06 13:34
バーバー
理髪店を営む主人公が、とある男から良いビジネスの儲け話を聴いて妻の不倫相手を恐喝するのだが、誤って殺してしまう。しかし逮捕されたのは自分の妻。そこからズルズルと負の連鎖に引きずり込まれていく話。
コーエン兄弟の映画作品は、ユーモアあふれるコメディ映画と哲学的で不条理なサスペンス映画の2つに分かれたジャンルを得意としているが今作は後者。
地味で落ち着いたテイストの映画だが、皮肉な笑いとざわざわした恐怖感のバランスを含め脚本が細かく練り込まれていてエンディングを迎えてた後も漠然とした気持ちが余韻と共に残り色々と考えさせられる。まるでタバコの煙のようにモヤモヤともの思いにふけいってしまう。
この余韻は、「ノーカントリー」にも似ている。
コーエン兄弟は、サスペンス映画の中で「幸か不幸か」、「善と悪か」について深く考えさせてくるからとても上手い。
本作は2002年の作品であるが、全編モノクロに編集されている。その演出も素晴らしく人間の表に出さない負の部分や闇の部分を現しているかのようだ。
ちなみにカラー撮影の後にモノクロに編集しているので、DVDではカラー版も存在していてTSUTAYAのレンタルでもカラー版を借りる事ができます。
不条理サスペンスが好きな方、コーエン兄弟の作品が好きな方、この作品を観た方でカラー版はまだの方やその逆の方も是非見て見てください。
コメントする
1
件の返信
(新着順)
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示コーエン兄弟の作品の中でも好きな映画です。