フランケンシュタインの怪獣サンダ対ガイラ
フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ
1966年 日本映画
1年前の『フランケンシュタイン対地底怪獣』の続編のような作品です。富士山麓で死んだはずのフランケンシュタインが生きていて、細胞分裂からできたもう一体のフランケンシュタインと闘うという内容です。山のサンダが善で海のガイラが悪という設定です。前作とは違いフランケンシュタインはより類人猿に近い風貌に作られています。
監 督:本多猪四郎
脚 本:本多猪四郎、馬淵薫
特技監督:円谷英二
出演者:佐原健二(間宮雄三博士)、水野久美(戸川アケミ)、ラス・タンブリン(ポール・スチュワート博士)、田崎潤(橋本陸将補)、キップ・ハミルトン(外国人歌手)、田島義文(平井)、中村伸郎(喜田教授)、伊藤久哉(泉田課長)ほか

三浦半島沖を航海する船が突然大ダコに襲われました。操縦士はタコの足に絡まれながら必死で操縦していると、海からフランケンシュタインの怪獣が現れました。船を転覆させ、生き残ったのは操縦士だけでした。病院で彼は朦朧とする意識の中フランケンシュタインに襲われたと話しました。他の人はフランケンシュタインに食われたと言いました。

マスコミは1年前富士山で死んだとされるフランケンシュタインが生きていたと報道しました。海上保安庁はスチュワート博士と戸川アケミに連絡しました。1年前のフランケンシュタインにかかわった二人です。そして、富士山のフランケンシュタインが生きていて人を襲ったのではないかとの問いかけに、アケミは人は絶対襲わないと言いました。

その後も三浦半島周辺ではフランケンシュタインの被害が増え続けました。海底にいたため光に弱いと分かり、夜は電気を付けない対策にしました。富士山麓からもフランケンシュタインの目撃情報が入り、スチュワート博士とアケミは富士や、間宮博士は横須賀へ向かいました。

調査の結果フランケンシュタインは2体いることがわかりました。そして山のフランケンシュ
タインをサンダ、海のフランケンシュタインをガイラと呼ぶことになりました。サンダは1年前に死んだとされるフランケンシュタインで、ガイラはサンダの細胞が海に流れその細胞から形成されたものだと判定されました。

自衛隊に責められ追われたガイラは富士山麓に追い詰められました。そして開発されたレーザー光線の攻撃を受け体はズタズタになり弱っていました。
そこにサンダが現れました。そしてガイラを助け山奥へと入って行きました。

人間を捕まえては食べ、俊敏に動き建物を破壊するなどとにかくガイラが恐ろしく描かれておりストーリー中盤、メーサー殺獣光線車にガイラが一方的にやられるシーンでは光線が森に当たるとそこが爆発、なぎ倒される木にも根がついてるなど細かなセットや特撮シーンもよかったです。

余談にはなりますが、アケミ(水野久美)さんの相手役のスチュワート博士(ラス・タンブリン)さん『1961年ウエストサイド物語のジェット団のリーダー・リフ役を演じた』は、この映画を東洋のゲテモノ映画としか見ておらず、まったくやる気がなかったようで相手役の水野久美さんも相当あたまに来ていたそうです。