DISCASレビュー

『ミッシング』（2024）は、吉田恵輔監督のヒューマンドラマ。娘の美羽（有田つぐみ）が失踪した海辺の町で、母親・沙織（石原さとみ）と父親・豊（青木崇高）が絶望と向き合いながら、ネットの誹謗中傷やマスコミの無責任な報道に翻弄される。沙織の感情の爆発や、記者の倫理的葛藤が描かれ、ドキュメンタリー風の生々しさが心を抉る。テーマは「悲しみと社会の無関心」で、石原さとみの鬼気迫る演技が光るが、救いのない展開が重いとの声も。重厚な人間ドラマや社会派作品が好きな人にぴったり。