ストーリー

「姉のいた夏、いない夏」（原題：The Invisible Circus、2001年）のサウンドトラックは、アダム・ブルックス監督のドラマ映画を彩るニック・レアード＝クローズ（ドリーム・アカデミー）がプロデュースしたアルバムが特徴。キャメロン・ディアスとジョーダナ・ブリュースター演じる姉妹の絆と、姉フェイスの自殺の謎を追うフィービーの旅を、ヨ・ラ・テンゴの「Weather Shy」「Stay Away From Heaven」がインディーロック風の感傷的なメロディで表現。レアード＝クローズのトラッシュモンク名義のトラックや、タブラと女性コーラスを用いた「Opening Theme」は、70年代ヨーロッパのヒッピー文化を怪しげに演出。全体として、映画のノスタルジックで内省的な雰囲気を音で体現した名盤だが、単体ではやや映画の文脈に依存する印象も。インディーズ音楽やロードムービーのファンに最適。