DISCASレビュー

カッツ
2025/12/30 07:41

青春の門(1981)

蔵原惟繕と深作欣二が監督を務め、菅原文太、松坂慶子、佐藤浩市、杉田かおる、時任三郎、石田純一ら豪華俳優が出演した1981年版『青春の門』。若き日の佐藤浩市や時任三郎は、最初は誰だかわからないほど初々しく、特に石田純一がこの頃から“不倫役”を演じているのも興味深い。

五木寛之の原作をもとに、昭和の戦前から戦後にかけての北九州・筑豊を舞台に、主人公の青年が大人たちの荒々しい世界の中で成長していく姿が描かれる。炭鉱の町の熱気や貧しさ、そこに生きる人々の激しさが画面から立ち上がり、物語に独特の迫力を与えている。

演技には稚拙に感じる部分もあるが、作品そのものが持つ粗削りなエネルギーと相まって、むしろ物語の世界観に馴染んでいるように思えた。映画は主人公が東京へ旅立つ場面で終わり、まさに“青春の門”をくぐる瞬間を象徴的に描いている。

続く第二部がどのように描かれるのか、期待が高まる一本である。

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