“お笑い”がステキ!ファッションになった!!
たかが「お笑い」、しかし・・・
「フン、“お笑い”でしょ。クダラない」。
ひと昔前まで、日本は「お笑い」を軽~く見る風潮があった。
(もしかしたら、今も・・・!?)
だからか、「お笑い」でスタートしていながら、
途中からシリアスへと方向転換する芸人、タレントも少なくなかった。
「お笑い」に関わっているだけで軽んじられ、添え物程度の扱いしか受けなかったのだ。
そんな日本の「お笑い」の地位向上に大きな影響を与えた作品がある!
映画「 ブルース・ブラザース 」
主演は、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド。
二人とも、エディ・マーフィー、スティーブ・マーティンはじめ数々のコメディアンを輩出したアメリカの人気テレビ・バラエティ番組「サタデー・ナイト・ライブ」の出身。人気コメディアンである。
内容は、ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが演じるジェイクとエルウッドの“ブルース・ブラザース”が、かつて自分達を育ててくれた孤児院のピンチ、税金を払えない為に立ち退きを迫られている事を知る。そこで、突然受けた“神の啓示”に従ってバンドを結成、孤児院救済に向け立ち上がるのだ。
そんなストーリーに歌や踊り、ドタバタの追っかけ、さらにはカーアクションが
派手にからむコメディ映画。
1980年のジョン・ランディス監督作品で、ジョン・ランディスといえばマイケル・ジャクソンの、あのミュージック・クリップ「スリラー」の監督としても有名。
見どころ、聴かせどころは、何たって音楽シーン!
ソウル、R&B界の超大物シンガー、ミュージシャンの歌って踊るミュージカル・シーンがふんだんに盛り込まれている。
レイ・チャールズが楽器屋のオヤジ役でキーボードを弾いて歌う。
しまいには、自らの盲目をネタにした軽いギャグまでかましてくれるのだから凄い。
“ゲロッパ”でお馴染み「JB」ことジェームズ・ブラウンも牧師役で説教をたれるが、しだいにソウルフルになり、しまいにはお得意のジェームズ・ブラウン節となって周りの人たちも教会で派手に歌い踊りだす。
“ソウルの女王”アレサ・フランクリンも出演。ソウルフード・レストランのオバサン役で、これまたソウルフルな歌声でシャウトするのだ。
そして、何と言っても大きな魅力は、「ブルース・ブラザース」のジョン・ベルーシとダン・エイクロイドの二人が歌うゴキゲンなR&Bとブルーズの響き。
バックバンドには、ギターのスティーブ・クロッパー、マット・マーフィー、ベースのドナルド・ダック・ダンをはじめ、名うての腕利きミュージシャンが顔を揃えている。
しかも、「ブルース・ブラザース」二人のそのスタイルが、とにかくカッコ良いのだ。全身、黒ずくめのスーツにネクタイ、サングラス、ソフト帽。この姿で歌いまくる。
日本の“お笑い”の世界に、もたらしたものは・・・
当時、日本では“お笑いブーム”。
テレビ番組「花王名人劇場」や「THE MANZAI」の影響で、ツービート、B&B、紳助・竜介、ザ・ぼんち・・・といった従来の漫才とは違うネタを演る芸人が、学生を中心にした若者層に絶大なる支持を受け“マンザイ・ブーム”が盛り上がっていた。
そのブームを背景にテレビで始まったのが「オレたちひょうきん族」。
ビートたけし、明石家さんま、島田紳助、といったお笑い芸人が出るバラエティ番組だったが、制作者達の頭の中には「サタデーナイト・ライブ」の日本版を作っているイメージがあったという。
YMO、松任谷由実、といった人気ミュージシャンも出演。時代の空気も十分に取り込みながら、バカバカしいまでの「お笑い」の中でオシャレな雰囲気も上手く作り出していた。
特に、お笑い芸人たちがやたらと見せたがった「ブルース・ブラザース」さながらの黒ずくめのスタイルは、「お笑い」がカッコ良いというイメージを浸透させるのに大きく役立っていたはずである。
同じ人気コメディ・バラエティ番組だった「加トちゃんケンちゃん ごきげんテレビ」でも、加ト茶と志村けんの二人がジョン・ベルーシ、ダン・エイクロイドと同じスタイルでキメた事があった。
ちなみに、この番組内のコメディ・ドラマのテーマソングにはロック・ミュージシャンの柳ジョージを起用。ブルージーな曲を流していたのもこの映画の影響があったものと思われる。
「漫才」が「MANZAI」へと変わって芸人がオシャレな雰囲気をまとい、「お笑い」がファッションの一部へと昇華して行った時代。その中で「お笑い」の地位も向上したと言っても決して過言ではない。その陰には「ブルースブラザース」が伝えた「お笑い」へのカッコ良いアプローチが少なからず影響しているのだ。
そして、もう一つの見どころは、カーアクション!
車がショッピングモールを爆走、次々と小綺麗な店に突っ込んで行く。
ガラスが割れ、商品もひっくり返り放題。片っ端から店が壊れて行く。
逃げるブルース・ブラザースの車を追うパトカーの数が1台や2台どころの騒ぎじゃない。何十台も、とんでもない数のパトカーがこれでもか、とばかりに現れてはカーチェイスを展開。これが街中で激しくぶつかるわ、横転するわ、クラッシュするわでもう大変。
こういうのをやらせたら、ホント、アメリカ映画は凄い!凄すぎる!!
とにかく、バカみたいにお金かけてとんでもない物量とスケールのデカさに圧倒される。その徹底ぶり、本気度の凄さも、ぜひ、お楽しみあれ!!
気に入った方には、続編の「ブルース・ブラザース 2000」もお勧め!!
エリック・クラプトンも出てるよ~!!
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示あの頃のお笑いの人、みんな、「ブルース・ブラザース」のあのカッコウに憧れてたよね。
あとさ、「ザ・ぼんち」が、武道館でライブやるとは思わなかったもの。
歌った曲は、R&Bやソウル、ロックじゃなくて「恋のぼんちシート」だったけどね。
とにかく、「お笑い」がファッションになった時代でした。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示監督がマイケルジャクソンの「スリラー」MVの監督さんなんですね!
「ブルース・ブラザース」はお笑い好きは必ず通らないといけない作品で80年代のバラエティー番組に多大な影響を与えたと思います。その影響をうけたひょうきん族だったと思いますが太平シローがジョン・ベルーシの物まねをしていましたが妙に体形、顔も若干似ていた事を思い出しました。さらに番組の挿入歌はシュガー・ベイブの「DOWN TOWN」をカバーしたEPOや山下達郎の「土曜日の恋人」で子供ながらに「おしゃれ」「お笑いってかっこいい」を感じました。また観たい作品リスト入りです!