DISCASレビュー

『劇場版ポケットモンスター セレビィ 時を超えた遭遇』（2001）は、ポケモン映画シリーズの第4作で、ジョウト地方を舞台にした時間旅行の冒険物語。サトシたちが森で出会った少年ユキナリ（声：小西克幸）と、時を操る幻のポケモン・セレビィが、40年前からタイムスリップしてきたハンター・ビシャス（声：三木眞一郎）の陰謀に立ち向かう。セレビィの優しさや森の自然美が印象的で、サトシとユキナリの友情、ビシャスの冷酷な野望が織りなすドラマが心を掴む。バトルシーンは控えめだが、時間のループや自然保護のテーマが深く、林原めぐみの主題歌「あの丘をめざして」が感動を盛り上げる。ただ、ストーリーがやや複雑で子供には難しい部分も。ポケモン映画の初期の重厚さと感動が楽しめる作品。

同時上映の『ピカチュウのドキドキかくれんぼ』（2001）は、ピカチュウやトゲピーたちが森でかくれんぼを楽しむ短編。ポケモンたちの可愛らしい仕草やドタバタが中心で、子供向けの明るい雰囲気。本編のシリアスさとの対比が楽しく、ほのぼのした気分になれる。