いつか見たかった幻の…白夜
わたしが高校受験の時、公開されました。
見たいと思いましたが、
受験期でもあり、見ることはできませんでした。
その代わりではないですが、
原作を読みました。
一日で読めました。
これは受験に面接があり、最近読んだ本は?
と聞かれたときのためでした。
ドストエフスキーならいいでしょ~
テレビでも公開されるような作品でもないし、
ビデオ、DVDにもなっていないと思います。
ずっと白黒映画だと思っていたのですが、
カラーでした。
日本公開がこれで2回目、貴重な上映だそうです。
この原作の映像化は多々あるようで、
ヴィスコンティ作品もあります。
監督のR・ブレッソンのことはよく知りません。
「スリ」という映画は、どこかでリバイバルで上映があったことは
記憶しています。
名匠らしいーです。
舞台はフランスに
映画では主人公は画家になっています。
名前はジャックといい、街ですれ違う女性を見つめています。
それで妄想してテープレコーダー(ウオークマンほど洗練されていないデバイス)
に思いを吹き込んでいる、ちょっと危ない奴。
ある夜、セーヌ川の河岸、ポンヌフ橋。
「ポンヌフの恋人」という映画は見たことがあり、
なんとなくわかりました、行ったことはありませんが。
マルトという女性が佇んでいて、声をかけます。
マルトは一年後に会う約束をした好きになった男を待っていたのでした。
ここからふたりの物語。4日間の話。
昼も夜もおそらく照明なしで人物、情景を捉えています。

セーヌ川を行き来する船から聞こえる音楽。
小津安二郎に触発されているのか、
画面に赤が入ってきます。
店でマルトに首にかけるスカーフが赤。
ジャックがキャンバスに描くのも赤。
4日目の夜、これが最後だとマルトは男を待つのをあきらめようとします。
ここまで彼女に寄り添ってきたジャックへ、マルトの気持ちは向かっていく?

上映終了後、ふたりのご婦人が「さっぱりわからん~」と去っていきました。
理解するのではなく、体感する映画です。
クライマックス、わたしは「えっ!」と声をあげそうになりました。
ミュートしたユーザーの投稿です。
投稿を表示私も3月公開時に投稿しています。この作品に、いろいろな思い入れがあるのですね。