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2025/12/09 17:11

惑星からの侵略

惑星からの侵略

 1965年 イタリア

スタッフ 監督:アンソニー・M・ドーソン 製作:ジョゼフ・フライド、アンソニー・M・ドーソ

     ン 脚本:アイヴァン・ライナー、レナート・モレッティ 撮影:リチャード・パルトン

     音楽:アンジェロ・フランチェスコ・ラヴァニーノ 編集:オッテロ・コランジェリ

キャスト トニー・ラッセル、リザ・ガストーニ、マッシモ・セラート、フランコ・ネロ、エンツ

     ォ・フィエルモンテ、カルロ・ジュスティーニ、ウンベルト・ラオ、キティ・スワン、ゴッ

     フレード・アンガー ほか

2015年、その頃太陽系世界は、2つの勢力下にあった。民主連合の政治的権力と、企業連合の巨大な経済力だ。ヌルミー(マッシモ・セラート)は、企業連合の一翼をなす生化学部門の長で、生物の器官の移植や合成とか、生物の縮小などについての権威だった。ある日、彼は宇宙船ガンマ・ワンの化学研究所で行われているある実験の進行状態を査察した。ガンマ・ワンは、民主連合が持っている4つの巨大な宇宙ステーションの中でも、最も巨大なものだ。これを治める民主連合の長官はホールステッド(トニー・ラッセル)だった。ホールステッドとヌルミーは、初対面の時から互いに敵意を感じていた。しかもホールステッドの部下で、彼が心から愛しているコニー(リーザ・ガストーニ)が、ヌルミーとの最初の出会いで、すっかり心を奪われてしまったのを知って、2人の仲は益々敵意を燃やした。そんな頃、地球上のあちこちで、かなりの人が突然姿を消すという事件が起きていた。その中には、ホールステッドの上司ジェネラルも含まれていて、彼は、この事件の担当を本部から命じられた。

西暦2005年の太陽系を舞台に、次々と人間が蒸発する事件の背後に潜む巨大企業連合の生化学実験の陰謀を描いたもので、宇宙ロケット、縮小人間、4本腕のクローン人間などでファンを魅了した、イタリア製SF作品。色鮮やかな宇宙を宇宙船が飛び、キッチュな特撮で彩られた作品だが、そのハイライトは人体実験の材料用に人間を縮小化して密輸するシーン。ここだけ悪夢的な感覚がして面白いまた、特撮のミニチュア等の美術が見事である。本作を観たスタンリー・キューブリックが「2001年宇宙の旅」の撮影の際にアンソニー・ドーソンを呼び寄せ意見を求めたと云われている。

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