ファーストキス 1ST KISS
【過去も現在も未来もミルフィーユのように重なって存在するんだって】
(2025年・日本・124分)
監督:塚原あゆ子
脚本:坂元裕二
予告編のイメージで観始めたら、最初はとってもほのぼのした感じだった二人(硯カンナ/松たか子・硯駈/松村北斗)が険悪なムードになっていて、私の気持ちは一気にシュンとなってしまった。
結婚して15年の間に、二人の関係はどうしてこんなにも悪化(劣化?)してしまったのだろう。
二人がそれぞれの朝食を用意し、台所ですれ違う時には背中合わせで目も合わさない。こういう光景を見ると何だかキュ~と胃の辺りが痛くなる。
そして、駈は離婚届を鞄にいれて出社し、それを出さないまま事故に遭って死んでしまうのだ。
ひょんなことからカンナに訪れたのは、まさかのタイムスリップ。カンナが駈と出会った15年前の夏の日だった。
駈は出会った頃の29歳。未来からタイムスリップして来たカンナは45歳。カンナは昔の気持ちを思い出す。駈は出会ったばかりなのに、何故か年上のカンナに惹かれる。
もしも過去を変えることが出来れば未来も変わり、駈は事故に遭わないし、死なずに済むかもしれない。カンナは15年後に事故死する駈を救おう(未来を変えよう)とタイムスリップを繰り返す。
冒頭の険悪ムードとは打って変わって、とてもいい感じの二人。特に二人の会話がいい。脚本の坂元裕二さんのセリフは「うんうん。そうだよねー」って、いつも心に刺さるというか響くというか・・・
ロープウェイでの会話。
「恋愛感情と靴下の片方はいつか無くなります」
「相談に必要なのは答えではなく、わかる、わかる、すごいわかる。です」
こんなセリフを聞きながら、若い頃に読んだ本の格言めいた言葉が脳裏に甦ってきた。「結婚する前はお互いを見つめ合って、結婚後は同じ方向(未来)を見る」とか「恋愛中は両目でしっかり見て、結婚したら片目でみる」とか…
カンナは二人が出会った15年前にタイムスリップしているので、当然、15年前のカンナもそこに来る。そのカンナの容姿が「ロンバケ」や「ラヴジェネ」当時の松たか子を彷彿させるようで、映像ってすごいなと思う。(いや、ちょっと感想を盛り過ぎた)