DISCASレビュー

『第27囚人戦車隊』（1986年、デンマーク・アメリカ・イギリス、原題：Wheels of Terror）のサウンドトラック（洋画オリジナル版）は、オーレ・ホイヤーによる作曲で、ゴードン・ヘスラー監督の戦争アクション映画を彩る。スヴェン・ハッセルの小説を基に、ナチス・ドイツの東部戦線で、受刑者で構成された第27機甲部隊がソ連の補給列車破壊任務に挑む物語。

ホイヤーの音楽は、戦車戦や潜入ミッションの緊張感を高める重厚なオーケストラと、戦場の荒々しさを表現するパーカッションが特徴。テーマ曲は反骨精神溢れる部隊の雰囲気を捉えるが、全体的に劇伴は控えめで、映画のアクションやドラマに寄り添う脇役的な印象。単体で聴くとやや単調だが、戦闘シーンの映像と合わせると臨場感が増す。