クリスマスの日に空港が乗っ取られた!
クリスマスに観たい映画といえば、まさにタイトルに「クリスマス」或いは「X’mas」と付けられた作品を想起することでしょう。
家族や恋人同士で、アットホームなストーリーに夢中になるのが一般的かもしれません。
そんな中、予測不能なストーリー展開と、迫力満載のアクションが楽しめるのがこの1本。
‘クリスマス映画’ として十分お勧めできる傑作です。
「ダイ・ハード2」(1990年・アメリカ)
監督:レニー・ハーリン
クリスマス・イヴ、吹雪のワシントン、ダレス国際空港。
ジョン・マクレーン刑事(ブルース・ウィリス)は、妻ホリー(ボニー・ベデリア)がロサンゼルスから到着するのを迎えに来ていた。クリスマス休暇を2人で過ごすためである。マクレーンは空港内で、反共主義者の元陸軍大佐スチュアート(ウィリアム・サドラー)の姿をみかけ、胸騒ぎを覚える。しかもスチュワートの部下らしい軍人も動いている。空港内のTVでは、ラテン・アメリカの麻薬王エスペランザ将軍(フランコ・ネロ)の到着が報じられている。互いに気づいて荷物到着室で銃撃戦となったマクレーンだが、1人を取り逃がしてしまう。やがて空港のすべての電源が消え、着陸システムも不作動となり、管制塔は完全にスチュアートの支配下におかれてしまう。スチュアートは管制塔に対し、エスペランザの到着50分後までに、767型機を1機用意するよう要求、それまでいかなる機も着陸させてはならないと迫る...。
シリーズの中では88年の初作に勝るとも劣らない大傑作、いやむしろ脚本は「2」のほうが完成度が高いのではなかろうか。
マクレーン刑事の超人的な活躍が見ものですが、空港署のロレンゾ警部(デニス・フランツ)がまったく役に立たず、信用なりません。
空港のチーフ・エンジニアであるバーンズ(アート・エヴァンス)はしっかりしているが、敵と交戦するには至らず。「1」のロス事件でマクレーン刑事と知り合いになった黒人警官のパウエル(レジナルド・ヴェルジョンソン)のほうがよっぽど頼りになる。死んだ敵の指紋をFAXでマクレーンから受け取ると、すぐさま答えを出すのです。パウエル警官が「1」に続いて出演してくれているのは、ファンとして嬉しい限り。
初作「1」を上回るスケールと緊張感は、観る者を圧倒し、スクリーンに釘付けにする。
空港荷物室での銃撃戦。
スノーモービルを駆ってのアクション・シーン。
テロリストの支配下に置かれた空港管制塔が無力化し、着陸許可を待ちながら上空を旋回中の航空機は、燃料切れが迫ってくる。
そしてクライマックスは、本作の代名詞ともいえる ‘あの’ 名シーン!
ラストに流れるクリスマス・ソング。
‘Let It Snow Let It Snow Let It Snow’ が心地よい。