大アマゾンの半魚人
大アマゾンの半魚人
1954年 アメリカ 劇場公開:1954年7月12日
スタッフ 監督:ジャック・アーノルド 原案:モーリス・ジム 脚本:ハリー・エセックス、アーサ
ー・ロス 製作:ウィリアム・アランド 撮影:ウィリアム・E・スナイダー 音楽監督
:ジョセフ・ガーシェンソン 編集:テッド・J・ケント
キャスト ジュリー・アダムス、リチャード・カールソン、リチャード・デニング、ウィット・ビセル
、アントニオ・モレノ、ネスター・パイヴァ、バーニー・ゴジアー、ベン・チャップマン、
ヘンリー・エスカレンテ、シドニー・メイソン、ペリー・ロペス ほか
有名な地理学者カール・マイアはアマゾン河沿岸のジャングル地帯で指に水かきのある化石化した手を発見、知らせをうけてデイヴィド・リード博士(リチャード・カールソン)、マーク・ウィリアムス博士、研究助手でリードの許婚ケイ(ジュリア・アダムス)などは探検隊をつくって現地に赴いた。一行が近くの“黒い入江”を調査中、古代の遺物を思わせる半人半魚のギル・マンが網にかかり、大暴れして爪を残して逃げ去った。怪しい生物の存在が明らかになったので、一行は更に調査をつづけ、水かげから突如現れたギル・マンをリードが写真に撮そうとしたが、ウィリアムがを功をあせってもりを射ったため失敗におわった。

本作品に登場するモンスター・ギルマン(「鰓のある人間」の意)は、怪物映画の老舗であるユニバーサル映画がドラキュラ伯爵、狼男、フランケンシュタインの怪物に続くオリジナル・モンスターとして考案したモンスターである。半魚人はジャック・キーヴァンのデザインであり、半魚人は人気を博し、続編として『半魚人の逆襲』が制作された。映画監督のジョー・ダンテは、本作に登場するギルマンの造形美、人間らしさを備えた性格を高く評価している。物語は後に制作されるモンスター映画の原型の一つとなり、『モンスター・パニック』『怪人スワンプ・シング 影のヒーロー』などの亜流作品を生み出しています。余談ですがビリー・ワイルダー監督の『七年目の浮気』(1955年)でマリリン・モンローのスカートが地下鉄の風でめくれ上がる有名なシーンがあるが、これはトム・イーウェル演ずる主人公とモンローが本作を観た後の映画館前で起こるという設定です。