DISCASレビュー

1967年製作の『007は二度死ぬ』は、「ジェームズ・ボンド」シリーズ第5作で、日本を舞台に撮影された作品。ボンドガールとして浜美枝が出演し、丹波哲郎が日本の公安トップとして登場するなど、日本人キャストの存在感も際立っている。大相撲や姫路城といった当時の日本を象徴する風景が随所に登場し、姫路城がスパイの訓練施設として使われる演出には驚かされる。火山の火口からロープで降下する日本のスパイ軍団の姿は、まるで忍者のようで印象的。1960年代の日本の景色がふんだんに映し出されており、映画としての面白さだけでなく、時代の記録としても興味深い一本だ。