DISCASレビュー

アバウト・シュミット

ジャック・ニコルソン演じるシュミットは妻と一人娘のために真面目に仕事一筋で生きてきたが定年迎え退職をする。退職した会社には「いつでも来てくれ」と言われいざ行ってみると煙たがられ一蹴されてしまう。気を取り直して妻と幸せな老後の計画まで立てるが、妻は突然先立たれてしまう。そして亡くなった妻の遺品整理をしている最中に妻が自分の親友と不倫していた事を知ってしまう。不幸の連続が続き独りぼっちで堕落した生活が続く時、シュミットは「このままじゃまずい。」と自分の孤独な人生を見つめ直す意味も込め車に乗って旅に出る。自分の故郷や大学、結婚を控えた娘の婚約者の実家に訪れたりするロードムービー。

妻を亡くし、娘にも煙たがられ、ひとり孤独で鬱屈したシュミットの心の穴は果たして埋まるのか?

 

シュミットの老後の孤独と不安な人生を一緒に車で一周してきたような気分になってとても疲れた。

ユーモアを交えてゆるい雰囲気だが、とても重い映画。

自分はまだ定年や老後を迎える年ではないが、今のうちから家族や、知り合い、同僚など、周りの人の存在の大切さを考え自分自身を見つめ直しておかないと思った。

これは、イングマール・ベルイマンの現代版「野イチゴ」だ。

 

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