私の好きな映画

もうひとつのEXPO70公式映画!

大映映画「ガメラ対大魔獣ジャイガー」

これが70年万博で公式映画だ!

大映マークの前後にEXPO70だか、日本万博博覧会公式作品とタイトルが入りました。

ポスターにもそのマークが…

しかしネット上にあるビジュアルにはそのような表記がありません。

WIKIにはタイアップではないと記述されていますが・・・

しかし公開時にはあったのです!

あのEXPOマークがポスターに印字されていた!!

ある島にある古代遺跡、笛のようなものを万博に出展するため、

発掘隊がやってきます。

その遺跡を運搬しよとすると、ガメラがやってきて妨害します。

発掘隊の隊長?のアメリカ人博士に同行してきた

娘がガメラがやめてと言ってるよ!」と大人たちに伝えます。

その遺跡はそこに眠る大魔獣ジャイガーを眠らせる魔除けだったのです。

そして、ジャイガーが万博会場にやって来て暴れ出します!

果たしてガメラはジャイガーを阻止できるのか‼

と、当時こどもでしたので、わくわくして見ていました。

 

ガメラのコンセプト!

ガメラは三作目「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」と怪獣映画の傑作を放ちながら、

第四作「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」以降、

主人公が男の子でひとりがアメリカ人という設定で

ガメラはこどもの味方と位置付けられます。

つまり人間の味方になります。

これはゴジラにも影響したものと思います。

 

また、主題歌、「ガメラマーチ」が以降定着します。

児童合唱団によるコーラスですが、

実に優れた楽曲で、作曲は広瀬健次郎でした。

また、第五作以降は菊池俊輔が担当します。

昭和のテレビドラマ、ヒーロー番組のレジェンドです。

丹波哲郎「菊池はドラえもんで印税ががっぽがっぽ入るんだ~」と。

これはGメン75の海外ロケに菊池俊輔が同行したことへのコメントです。

テレビはこの頃、特撮ものが活発で、

テレビではウルトラマンなどのヒーローものが、映画では怪獣ものでした。

またアニメも含め、こどもものの映画は春と夏、お正月しかかかりませんでした。

こどもたちが映画館に行けるのはこのシーズンだけで、

貴重なお楽しみだったんです。

 

幸せいっぱいのEXPO70!映画界だけが大不況?!

大映、最後のあがき・・・

70年は空前の高度成長期でみんなハッピーな時代だったのです。

外国に行くにはドルが高すぎて、

クイズ番組の優勝賞品が「夢のハワイに行こう~」なんでうたっていたのです。

わても地下鉄で外人のおばちゃんから飴をもらいました。

横にいたお姉さんが通訳をしてくれました。

大映の数少ないドル箱作品でコンスタントに制作されながらも、

ところがこのころ、大映は瀕死の状態だったようです。

次回作「ガメラ対深海怪獣ジグラ」で幕を閉じます。

 

「座頭市」、「兵隊やくざ」は倒産後も制作され、

東宝で上映されてました。

しかし、ガメラは制作されませんでした、何分ゴジラがあるのでね。

「座頭市」等は勝プロ作品ですが、当時東宝も窮地にたっており、

勝プロに助けを求めていたようで、救世主だったようです。

 

ガメラは三回戦!

 

敵対する怪獣と顔合わせによる初戦、

そして二回戦はガメラがコテンパンにやられる。

本作はガメラは大打撃をくらいます。

ジャイガーのしっぽから出ている角が首を刺し、

仮死状態となってしまいます。

果たしてガメラは生き返るのか!

 

クライマックスは万博会場で暴れるジャイガーと最終決戦が繰り広げられます。

自衛隊がジャイガーの弱点をつく作戦を展開しますが、

力尽きてしまいます。

そこに復活したガメラが!

最終決戦!果たしてガメラはジャイガーをやっつけるのか?!

 

主人公のおうちが大阪港近くの造船所で、おとうちゃんが大村崑。

こどもたちから崑ちゃんと呼ばれ、人気者でした。

前作でも町の駐在さんで登場し、コメディリリーフを請け負ってます。

関西で芸能人のお宅訪問では必ず大村崑邸が紹介されました。

実に豪華なおうちでした。

©角川映画

万博にした背景として・・・

大阪には造船所が数多くあり、当時造船大国だったのです。

うちのとうちゃんも造船業でした。

しかしその後大不況で造船業は不況産業に陥ってしますのでした。

 

崑ちゃんは万博に出品する小さな潜水艇をつくっています。

この事態に主人公のふたりは、この潜水艇でガメラの中に入り、

ガメラ復活の道とジャイガーの弱点を見つけるのでした。

 

オープニングに万博会場が紹介されます。

上映時はまだ万博が開幕されていなかったと思います。

ここで万博パビリオンのデザイン性に感嘆します。

そう、パビリオンの中身だけでなく外観も独創的なデザインが凝らされいるのです。

万博はテクノロジーだけではなく、芸術活動の祭典もあるのです~

これを案内してくれるの、万博職員の炎三四郎。のちに仮面ライダーXを演じる速水亮です。

彼は大映のニューフェイスでありました。

 

監督の湯浅憲明は昭和ガメラシリーズをすべて監督しております。

大映倒産後はテレビの演出で活躍し、「コメットさん」「奥様は18歳」などのライトコメディを手掛けています。

「ボクは五才」という教育映画っぽい作品があり、小学校で見せられました。

スタッフはほぼ、ガメラシリーズの人たちで占められています。

こどもに優しい感覚をもった監督です。

 

万博を映画するならこれだ!

70年万博の象徴、太陽の塔はいま中が見学できます。

以前、同会場で仕事をしていたとき、こっそり中身を見せてもらいました。

あの頃のオブジェがすべて残っていたのでした。

消防法で人が入れない状態でしたが、整備されて

あの万国博覧会のようにエレベーターに乗って人類の進化を見ることができます~

 

2025万博のシンボルは大屋根リングと言われています。

ネーミングを公募しましたが、没になりました。

まあ、公表するに値するものがなかった、想像に足りるものばかりだったんでしょう。

 

わたしはこの大屋根リングに爆弾を仕掛け、16万人を人質にした

「万国博覧会大爆破」なる作品をイマージしております。

なんか出来ないかな~~

 

 

 

 

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1 件の返信 (新着順)
じょ〜い小川
2025/04/21 18:24

あ、これ、次に取り上げようかと考えてました(笑)。
まぁ、ボクは他の映画でもアプローチ出来ますので時間をずらして書きます。

確かに後の仮面ライダーXの速水亮の万博案内は子供にも分かりやすくて良かったですが、
前半に出て来るウエスター島の文化使節のゾマホンみたいな人のデタラメっぽい怒りの抗議もこの映画らしい。
あと、『ガメラ』シリーズのお約束とも言える片言日本語の外個人もバリバリ出てて、ある意味昭和40年代のプログラムピクチャーらしさの味わいですね。